腕によりをかけて（といっても保存食ばかりだけど）作った晩御飯だったけど、 二人は終始顔色の悪い感じで食べていた。昼の戦闘で疲れてたのかな。 やはり最初のうちはもう少し食べ慣れたものを出してあげるようにしたほうがいいかしら。 もう少し気をきかせてあげないといけないな。 あ、そうか船酔いか？小型船めっちゃ揺れるからな。 アタシはもうこれが日常になってたけど、最初のうちは随分ゲーゲー吐いたもんだ。スッカリ忘れてた。 どうもその辺、水夫生活が長くて陸の人と常識というか感覚がズレてきてるのかもしれないなぁ。反省。 するってーと何をしてあげればいいだろう。酔い止めか？ 少し酸っぱいものでも食べさせてあげると幾分効くかもしれない。次停泊することがあったら酢漬けを仕入れよう。 そもそも、初めての危険な航海で不安も大いに決まってる。 最初はブルーで当然なんだ。バカバカアタシのバカ。全然気が回ってないじゃないか。 何か二人の気が安らぐこと考えてあげないと。 う～ん・・・明日は二人に帆の張り方と畳み方を覚えてもらおうと思ってたんだけど中止。 しばらくはアタシが一人で船のことは何とかしよう。 しかし、何か二人の気を紛らわすものないかな。ボードゲームでもするか？ 盤面将棋なら何となく積んであるけど、あれは真剣にやると頭が煮えるからな・・・。 逆にストレスをためかねない。 カードゲーム？いやいやいや学生さんに博打をさせちゃいけないだろう。 いや年下のアタシが言うことじゃないか。でもアタシが博打のゲームしか知らないや。 そもそも万が一アタシが大勝ちしたらどうすんだ。ただのボッタくり船じゃないか。 うう・・・考えてたらアタシが遊びたくなってきた。 二人は普段何して遊んでるんだろう。学生さんってどういう遊び方するのかな。 それともアタシより何か大人っぽい遊び方を知ってるのかしら。 二人はアタシと遊んでくれるかな・・・。仲良くしてくれたらいいんだけど。 次どこかに寄港したときにでも一緒に買い物にでも出かけたいなぁ。 軽く夜風にあたりに外に出る。明日はいい風が吹きそうだ。 メインセイルを一杯に張って、次の港までちゃっちゃと進んでしまおう。

コルセアはアイテムNo.3 シェルボックス（低） を使用した。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

ここ、最先端探索拠点を越えてしまえば、そこはもう未開の海だ。
コルセア達のような探索者たちがどんどん先へ進めば、
後々海底探索協会が、このような拠点を設けていくのだろう。

この先はどんな危険が待ち受けていても不思議ではない。
誰も踏み入れたことのない場所なのだ。
準備を怠らず、慎重に進むといい。

どのような生き物が居るのか、どのような未知が、はたまた宝が眠っているのか。
それはこの先へ自ら進んでいく者にしかわからないのだろう。

海は、まだまだ先へと広がっている。