「多少の差は出ると思っていたけれど…」 テリメインに到着後、教官による試験を終えたノアラは桟橋に一人佇んでいた。そもそもテリメインでの探索は海の中、術の行使も水中で行うというのは分かっていた。 だが、それは思っていたよりもノアラを苦戦させた。 テリメインの海の中——はじめて見た海の世界は、なんとも言い難くて、言葉に詰まってしまった。一面に広がるサンゴ礁、見たことのない海の草花、赤、青、様々な色の魚たちの住む楽園。はじめて見たはずの世界であるのに、なんだか懐かしい。どの本でも読んでいたけれど、澄みきった透明の世界から、目が離せなかった。 しかし良いことばかりではなかった。 服が濡れなかったり、息ができる特別な「スキルストーン」という便利なものがあるとはいえ、これまで陸で生活していたノアラとしてはかなり不安定な場所で動くことになるのだ。 水中は実家のプールで経験しているが、プールは一定の深さに到達すれば足が地につく。 対して、本物の海は足場が安定しない。空中にずっと浮いているようだ。 手をかけて水面に上がる場所もそう多くなく、自力で脱出もしなければならない。 もしもの時のためにも、水中での術は少しでもはやく慣れたいところではある。陸での力の使い方は多少理解しているのだから、その応用だ。 ノアラの住んでいる海洋都市は治安がまだいい方ではあるが、町中に狂暴な生き物が入ってくる可能性は０ではない。賊が出ることもある。そのため、自分の身は自分で守れる程度の術練習はさせられていた。 特に今回は自分1人での旅、それなりに家を出る前から万全にしていたつもりではいたのだが——。 ノアラはその場に屈むと、両手を海の中へと突っ込んだ。手首までひんやりとした水が満ちる。 揺れる水面のすぐ下。両手に挟まれるように水塊が現れ、きゅいん、という音とともにそのまわりに光輪が広がった。海水を押し返すように蒼い水流が渦を描いていくが、時折押し寄せる波に崩されかける箇所がある。 「…これでは逆流——」 水中であると、自分の術の水と、あたりに満たされる海水とが喧嘩をするようだ。 流れを見ながら、自分の術をどう乗せるべきかを慎重に考える必要がありそうである。向かい風で押すのではなく、今の環境を追い風に。 うまくいけば、いつもより使いやすくなるはずだ。どちらも水を含むものなのだから。 ——そう思いながら、両手を海から出そうとした時。 「……っ！？」 どくんと、心臓が大きく跳ねる。 息が、苦しい。 身体が、動かない。 ずぶずぶと両手は海へと引き込まれていく。 目の前の景色がぐわんと揺れ——水面が一気に近づく。 落ちる。桟橋から落ちて海に。頭の隅でそう自分が警告しているのに、まるで操られたかのように何もできない。 身体が傾いた拍子に両膝に木の感触が伝わり、遠ざかりかける意識を掴んだ。なんとか両手を水から引き抜く。 水がぽたぽたと滴る両手——いや両腕といっていいほど沈んでいたようだ。それを交互に見やるが、特に何も変わった様子はない。 「…貧血…かしら…？」 胸に手をあてるが、息も心臓も正常だ。ただ、身体はまるで水泳をした後のようにぐったりとしていて重い。 慣れない場所で少し疲れたのかもしれない。船で過ごしてばかりだから、どこかで休めば治るだろう。 ノアラはゆっくりと立ち上がると、近場の宿を探すことにした。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

ノアラは、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。

穏やかな潮の流れに、時に身を任せ、時に原生生物を相手にし、
確実にテリメインの探索へ進んでいたノアラは、
前方に大きな泡に包まれたドーム状の建物を発見した。
近くの岩に、建物の名前が彫られているのを確認できるかもしれない。

	テリメイン最先端探索拠点

……どうやらここが、海底探索協会の最先端拠点らしい。
これよりドームから先は、いよいよ未知なる海域が待っているのだろう。

誰も見たことのない財宝。
誰も発見したことのない未知なる生物、海底遺跡。
己の力をつけるため、願いを叶えるため……。

様々な目的を胸に秘め、各地から集まった探索者たちは旅立っていく。

テリメイン最先端探索拠点は、そんな夢を秘めた冒険者たちに、
最先端のスキルストーンやチューンジェムを揃えて販売している。

この拠点より先は、海底探索者協会の目が届かない海域だ。
【海賊】と呼ばれる者たちに襲われる危険性もあるかもしれない。

未知なる海域へ足を踏み入れる前に、ここで十分に準備をしてもいいだろう。

ノアラは周辺を探索…………。

焼き魚を手に入れた！

ノアラはSSシェルボックス(低)を購入した。

ノアラはSSシェルボックス(低)を購入した。

ノアラはSSシェルボックス(低)を購入した。

ノアラは護符を購入した。

ノアラはTGシェルボックス(低)を購入した。

ノアラは精神を訓練した。
ノアラは精神を訓練した。
ノアラは精神を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
ノアラは精神を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
ノアラは精神を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

蒼球 に 魔導力強化 を実行！
蒼球 の 魔導攻撃力 を 1回強化した。
装備名を 蒼球 に変更！

魔力を込めた洋服 に 物防力強化 を実行！
魔力を込めた洋服 の 物理防御力 を 1回強化した。
装備名を 魔力を込めた洋服 に変更！

ノアラはアイテムNo.7 ブレスケアを私有化！

ノアラはアイテムNo.12 護符を私有化しようとしたがスキルストーンではなかった。

ノアラはアイテムNo.13 地付与を私有化しようとしたがスキルストーンではなかった。

目的の決定