「疲れた」 　割り当てられた簡素な部屋、うっすいマットのベッドに着替えもせず倒れ込んだ。冒険者協会に何とか潜り込んで、オークと人魚の茶番に付き合って。 今になってようやくまだ生きているんだなぁという実感が湧いてくる。流石のシーナも墜落する船から飛び降りて生き残るなんて荒業は見たことも聞いた事も無かった。 　シーナは、華美装剣士(ドレスナイト)である。かの星の女王に仕える戦闘集団の一員であり、その身の力を飛躍的に引き上げる戦装束(ドレス)を身に纏い戦う剣士。 当然そんな決死のダイビングなぞ想定してはいないが、そこはそれ、歳の功である。五年くらい前なら多分そのまま船と一緒に水中に没していただろう。機転と判断、そして剣の力を利用し威力を減衰させるバウンス着地(ちゃくすい)。そのどれか一つが欠けていれば終わっていた。 或いはその衝撃にさえ生き残れれば船と一緒に墜落の方が状況は良かったかも知れない。船のシステムを復旧出来てしまえばこんなものは窮地ですらない。まぁ、下が海水とはいざ知らず。 「沈んだよなー沈んじゃったよなぁー」 　かーっ、辛い。持ち出せた物は本当にごく僅か。パックに入っていたお菓子、普段残高を気にしていないため資産に比してあまりにも頼りない中身のお財布。ひっつかんだ剣が一本とリードデバイス一つ。それに。パックの底から引っ張り出したもの。 「生きてるー？」 「母船との通信は不通、まいったね」 　本来は母船との連絡機能を持った帳(タブレット)。そのOSの妖精さん(ナビゲータ)が応えた。そんなに水や衝撃に強い代物じゃなかったし、生きていれば儲け物と思ってはいたけれど。 「生きてたかー。お前の本体どうなっとー？」 　ぐっでーと脱力しながら呼びかける。あーもうまじでやってらんないしぃ疲れたーもうおうちかえるーという心の叫びがちょっと混ざった声。 「ログによると約12時間前に完全に落ちてそのまま。全損してなければ復旧作業には入ってるんじゃないかな」 「よろしい」 　シーナは母船のシステムを完全に把握している訳ではない。『彼』で『彼女』は不思議な代物で、大体任せておけばなんとかなるタイプの相方だ。いざという時はこの妖精さんがバックアップの鍵になっている。不幸中の幸いにシーナの口元はにへらっと緩んだ。残っていた棒状のチョコ菓子をつまんで口に運べば冷えた体に活力がやや戻る。 「じゃ、落ちない程度にスフィアの記録から船の落ちた位置の特定よろしく」 　休むにはまだ早い。海中に没した船を引き上げるにしろ、専用の装備が無ければシーナには難しい。身を起こしてペンを取る。 作るにしろそのコストを捻出するのは現実的ではない。協力者が必要だ。仲間が必要だと言ったら人魚は笑顔で頑張ってくださいと突っぱねた。ちょっと粘ったら掲示板を教えてくれた。ここに張りだせと。 あまりにもアナログな作りにやや茫然としたが、郷に入らば郷に従え。紙とペンもサービスしてくれたことだし一丁張り切って…… 「あっ」 　文面が思い浮かばない。金は無い、コネもない、力も万全に出ない。そんな女に付き合ってくれるような酔狂な協力者は居ない。他人の心に疎いシーナでもそれくらいは分かる。 そこから一時間くらい唸って（涙目になりながら妖精さんに聞いてようやく）たどり着いた境地。好奇心を利用し、後の運は女王に祈る事だった。 　闇鍋PT募集。鬼が出るか蛇が出るか、はたまた独りぼっち立ち尽くす羽目になるのか。再び生きて帰るための挑戦が始まった。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

（あなた）は、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。

——辺りは穏やかな潮の流れと、ちらほら入る光で暖かい。
まだまだ遺跡は先へ続いている……。

シーナは周辺を探索…………。

酢の物を手に入れた！

シーナはSSシェルボックス(低)を購入した。

シーナはSSシェルボックス(低)を購入した。

シーナはTGシェルボックス(低)を購入した。

シーナはTGシェルボックス(低)を購入した。

シーナはTGシェルボックス(低)を購入した。

シーナは器用を訓練した。
シーナは器用を訓練した。
シーナは器用を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
シーナは体力を訓練した。
シーナは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

ユニークドレス・ウィスト に 物防力強化 を実行！
ユニークドレス・ウィスト の 物理防御力 を 3回強化した。

ユニークドレス・ウィスト に 魔防力強化 を実行！
ユニークドレス・ウィストの強化回数限界！
日数回分までしか強化は行えない。

シーナはアイテムNo.5 ブレスを私有化！

スキルNo.1 スラッシュ をアイテムNo.3 恐怖 で改造！
スキルNo.1 スラッシュ に 恐怖 を付加！

スラッシュ に 不機嫌な一振り と名付けた！

目的の決定