旅が始まって２日目。 折角だから日記を書いてみることにしてみた。 姉ちゃんが協会の戦闘テストを受けてきた。 どうやら試験には無事合格できたみたいで何よりだ。 あの協会がどれ程オレ達のサポートをしてくれるかはわからないけど、 此処に来て右も左もわからない状態だし頼み綱なのは確かだ。 頼れるときは頼らせてもらおう。 そして姉ちゃんはいよいよ探索に向かうみたいだ。 オレは万が一の時の為に待機する事にするから一緒には行けないけど、 情報を調べたりしてサポートする等陰から姉ちゃんの助けになるつもりだ。 探索の方はどうやら一緒に同行してくれる人が見つかったみたいだし、オレが居なくても大丈夫そうだ。 …姉ちゃん、チームメイトの人達に迷惑かけないと良いんだけどな。 そこがちょっと心配だ。 姉ちゃんの探索がどんな感じになるのか今から楽しみだ。 ----------------------------------------------------------------

「スコリオスコリオスコリオ～っっ！！やったぞー！あたしやったぞー！」

「んわっ…！だからそんなでかい声出さなくても聞こえるってば！！で、どうしたんだ？」

「おー！手合せに勝てたんだぞ！これで海の冒険に出かけられるぞー！！」

「おっ！やったな、姉ちゃん！！協会の人たちも姉ちゃんの実力を認めてくれて何よりだ。…で、実力テストはどんな感じだったんだ？」

「おぉ、豚のおっさんの攻撃は激しかったなー！あたしも攻撃しながら攻撃当たったり避けたりしてたけど、なんかいつの間にかおっさん息切れして離脱したんだぞー。」

「えっ…？それで勝った事で良いのか…？ま、まぁ協会の人たちが良いって言うんなら良いんだろうなー。」

「う～ん！冒険楽しみだー！すっごくわくわくなんだぞー！」

「あ、そういえば探索で同行してくれる人見つかったんだっけな？姉ちゃんと一緒に来てくれる人が居て良かったよ。」

「おー！そうなのさー！２人とも頼もしそうなんだぞ！仲良くできるように頑張るんだぞ！！」

「あぁ、頑張ってな！あ、あんまり迷惑かけるようなことしちゃダメだぞ？」

「大丈夫だぞー！うーん、わくわくしたら腹減ってきたんだぞー。スコリオー！なんか作ってくれー！」

「オッケー、わかったよ。食べすぎて動けなくなるなよー？」

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

（あなた）は、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。