やっと俺の番がきて海底探索協会の申請が通った。 金髪の魚豚野郎が俺に腕試しを申し出てきたから、返り討ちにしてやろうと思った。 でも受付の女が邪魔をして、戦いは途中で終わった。 戦いのさなか、錘の重さを余計感じた。 渾身の一撃も避けられた。 テリメインに来てからやたら重たいと思っていたが、テリメインに充満する独特の魔力が、他の場所からやって来る者たちの魔力や能力を打ち消しているらしい。 協会で、スキルストーンとやらを３つもらった。 技を出すための石が２つ、水中呼吸のための石が１つだ。 テリメインで力を発揮できる石だという。 よそ者は石コロひとつないとロクに戦えないようだ。 俺は魔法で水中呼吸をしている。 その分の魔力も戦いの力に変えられるのは良い。 まだこの石は身に馴染まない。 だが使いこなすことが出来れば、以前の俺より強くなれるかもしれない。 ラボに戻ると、イサナが戻ってきていた。 ポットは遅れて戻ってきた。 買い物をしていたらしく、土産に、棘だらけの鉄の鍋・・・に見える皿を貰った。 皆で今後のことについて話した。 とりあえずは手近な遺跡を探索していくことに決まった。 イサナとの試合はスキルストーンを使い慣れてからだ。 首洗って待ってろ。

	穏やかな海《セルリアン》

穏やかな波、暖かい水温。太陽の光を透かし、キラキラと輝く水中に、
光とともに舞うように鮮やかな熱帯魚達が珊瑚礁に集まる海域。

この世界の窓口である探索者協会からも程近いこの場所は、
色々なところから集まってきたバカンス目的の観光客や、
これから冒険に挑もうとするものたちで賑わっている。

比較的凶暴な生物もいない、穏やかな、冬でも温暖の海である。

遺跡探索

（あなた）は、この世界の探索者としての一歩を踏み出した。
海底に沈む遺跡の探索——。

誰もがこの海の、この遺跡から冒険の一ページを刻み始める。
とはいえこの辺りはまだまだスタートライン。

もっとこの世界に眠る、謎や宝や未知の生物を目にしたいと願うなら、
このセルリアンの遺跡を抜け、さらなる海域を目指すといいだろう。

海はまだまだ遠く、広がっている。