気がついたら目の前が見たこともないような澄んだ景色で、きれいな青色の水たまりがどこまでも続いていたのにはびっくりした。 　ここはすごい。空も風も海もきらっきらに光ってるみたい。 　こんな景色あの街にあるはずがないから、すぐに違う世界に来てしまったんだって気づいた。 　ジェイドに「夜の海」のことを教えてもらってて助かったわ。 　波の上に三日月がかかっているマークはこのテリメインにぴったり。けっこう早くに進出してきたみたいで、店舗運営のためにいろんな人や動物が行ったり来たりしていた。 　私がカウンターで世界の渡航について聞くと奥の部屋に通されて、白い髪で背が高い、若い男の人がやってきた。 　ルイス…なんて言ったかしら。よく聞き取れなかったのよね。名刺にはBlancheって書いてある。 　けっこういい感じだったわね。 　気がついたらここにいたって事情を話したら、利用者の仮登録はしてくれた。そのときはすぐに帰るつもりだったんだけれど、このテリメインが今どうなっているのか聞いて考えが変わった。 　いろんな世界との境界線があいまいになっていて、たくさんの人があとからあとから来ている。そしてここの海底には遺跡があって、発掘ラッシュが起こるかもしれない。 　きっと元の世界より——第六区より、こっちにいるほうが稼げる。 　「夜の海」はこの世界で、資源の売買やこの世界にない建築材なんかの資材の輸入を今してるんだって。 　大型の水上交通も早く始めたいとか。ガイドに雇わない？って冗談で言ってみて二人で笑った。 　ともかく、何か面白いものがあったら持ってきて、って言ってた。 　それから探索協会に行って、登録待ちのあいだに新しい住宅街を歩いていたら仲間を見つけた。 　とっっっっってもかわいいとりさんと、その子を牽引してた小さな子。いや子っていうほどじゃない、齢は私とあまり変わらなそう。 　青っぽい黒い髪と目をしていて、名前はクーリエ。魔法を使える魔女。とりさんの名前は正直分からなかった。小さくてぽってりしてて目とか頭についてるのが光ってかわいくって、すごく器用で色んなものを作れちゃう。そのときもばたばたしててすっごくかわいい。 　二人を誘ってパーティを結成して、協会で家をひとつ借りた。 　なんだか新しい家ってうきうきする。これを書いてる今もそう。そこにとりさんもクーリエもいて、毎日驚きがおさまらない。 　クーリエはたくさん荷物を持ってきていて、色んな道具を使いこなして魔法のマークを描ける。それ絶対うける！って言ったら、おまじないとして売ってみようってことになった。あれはほんとに売れると思う。 　お守りって安心するし、何よりきれいだから。クーリエが描く模様は本当にきれいでかっこいい。 　このあたりは朝から夕方までとても賑やか。探索者になる人がたくさんいて街の建築ラッシュが起こってるんだって。「夜の海」が大忙しなわけだわ。 　今日、やっと私の受付の順番が来るって連絡があった。明日が楽しみ。 　廃墟で異形相手に斬った張ったをするよりも、きっとずっといい日になる。

《海底探索協会》

《海底探索協会》

チャコールは周辺を探索…………。

今回はアイテムを見つけることができなかった！

チャコールは敏捷を訓練した。
チャコールは体力を訓練した。
チャコールは精神を訓練した。
チャコールは体力を訓練した。
チャコールは敏捷を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

目的の決定