——なぁ、あんた。 百合の花って見たことあるか？ 今持ってるか？ まあ、ないだろうな。 単に見てみたいだけだ。 相当昔からの野望の１つというやつさ。 理由？ そうだな……たまには話すことにするか。 昔——気の違った男がいた。 さる高名、高尚な発明家で、頭はボサボサ身体はボロボロ。 男には恋人がいた——。 細く美しい娘だったそうだ。 名も知らぬ病に倒れ、満月の夜に海に流されたんだと。 男は機械の破片をかき集めた。 海の底と交信するためのヘンテコな機械を。 ひと晩でつくりあげた。男は天才だった。 しかし交信の才能はなかったようだ。 5年、10年、だったか。 そのぐらいかけて、誰も反応してくれない海に向かって毎日話しかけた。 リリィ、という女の名前を呼び続けた。 ある日——機械に声が届いた。 「リリィは己れだが」 低い男性の声だった。 「リリィはこんな声じゃない！！」 男は叫んだ。 リリィを呼ぶ声は1人のウミユリに届いたようだった。 まあ、百合違いだったというわけだ。 「こんな海の底まで何用かわからんが。 せっかくだから身の上話でもするといい」   そうして、2人は友人になった。 男はいくつかの話をした。 リリィのこと。リリィが美しいこと。 自分の子供時代のこと。リリィのこと。 発明についてのこと。リリィのこと。 男のこと。家族のこと。幼馴染のリリィのこと。 そうして最後、リリィは百合の花が好きだったことを言い残して男とは連絡がとれなくなった。 まあ、機械が壊れたのかもしれない。 でも男は不健康で病気だった。 多分——死んだんだろう。 少なくとも、ウミユリにとってはその出来事は初めて立ち会う友人の死だった。 それからさ、百合の花を見てみたいと思い始めたのは。 うん？ そうだ。今のがその理由ってやつだ。 百合の花、持ってたらそのうち見せてくれよ。 特に急ぐことでもない。どうせ己れはしばらく生きるだろうし。 そうして番頭の異形は会話をやめた。 客を部屋に案内して、機関室に戻っていった。

《海底探索協会》

《海底探索協会》

レオは周辺を探索…………。

今回はアイテムを見つけることができなかった！

レオは体力を訓練した。
レオは体力を訓練した。
レオは体力を訓練した。
レオは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
レオは魔力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

目的の決定