ノーアトゥーン宙域会戦 帝国宇宙軍フリーデブルク艦隊所属ヨルムンガンド級駆逐艦スラーイン 艦全体が大きく揺れ，四方から悲鳴が上がる。 「被害状況を報告しろ！！」 「左舷後方直撃弾，L1からL12ブロック生存者無し！！」 「やむを得ん，L1からL12を放棄する……隔壁閉鎖！ダメコン班急げ！！」 「砲火９時方向，着弾まで８秒！！」 「右舷サイドスラスターブロー！！左回頭９０度！！　総員，衝撃に備えろ！！」 回頭も終わらぬ内に至近弾が艦を揺るがし，数発の砲弾が左舷に突き刺さる。 数瞬の沈黙の後に，炸裂した砲弾がすでに損傷の著しい左舷の数ブロックを吹き飛ばした。 船体の破壊音と，人々の悲鳴，爆発に巻き込まれ正気を失った兵卒たち。 艦橋では観測手が衝撃で吹き飛ばされ，通信手は何事か呟きながら，頭を抱えて震えていた。 「左舷中央部に直撃弾！！L25からL31ブロック並びに主砲管制室，通信途絶！！」 「L25からL31の隔壁を閉鎖！！出力全開，本艦は戦闘宙域を離脱する！」 「駄目です，メインエンジン出力低下，補助回路機能せず，恒星重力圏を脱出できません！」 「ここまでか…総員退艦用意，遺憾ながら艦を…」 艦長がそう言いかけた時だった，観測手の悲鳴にも似た声が命令を遮る。 「待ってください！！…前方にエネルギー反応，艦艇がワープアウトします！！」 「馬鹿な，戦闘宙域だぞ！？」 「識別信号無し，距離２３０，相対速度７８！」 「主舵急速旋回！！左舷サイドスラスターブロー！！メインエンジン緊急反転！！ 　エンジンが吹き飛んでも構わん，回避だ！！それから，前方の艦に通信をつなげ！！」 すでに強度限界に達している船体が不吉な金属音を発しながら，その向きを変えていく。 だがエンジンが損傷しているため，ベクトルや速度までは，そう簡単に変えることはできない。 『こちら，死にかけの駆逐艦スラーインだ！！現在貴艦は我が艦の進路上にある！！ 　見ればわかるだろうが，航行というよりは墜落中だ。死にたくなければ全力で離脱しろ！！』 「……距離８０，駄目です，衝突します。」 「総員，衝撃に備えろ！！！」 艦を揺るがす衝撃と轟音，そして乗員たちの悲鳴が響き渡った。 ────────────────────────────。 ──────────────────。 ──────。 「戦死者は全体の４割に及び，生存者も大部分が負傷しています。 　医薬品も，ベッドも，何もかもが足りません。」 「本隊からの通信を受信することは可能ですが，長距離超光速無線は破損…どころか，直撃弾で消滅しています。」 「艦艇全体のダメージレベルは８に及びます。爆散しなかったのが奇跡ですね…自力での修理はほとんど不可能でしょう。」 「融合炉は無事ですが，冷却装置の修理に数日かかります。」 「食糧庫が無傷なのは幸いでした…少なくとも，食べるものには困りません。」 次々と上がってくる報告は，そのほとんどが頭を抱えたくなるようなものばかりだった。 これからどうすべきかを話し合うべき副官も，破片を受けて物言わぬ死体に変わっている。 ゼクスは砂浜に一人降り立って，傷だらけになりながらもここまで運んでくれた艦を見上げた。 ヨルムンガンド級駆逐艦スラーイン。 情報を混乱させるために巨大な怪物の名を冠しているが，比較的小型の艦艇だ。 操舵手の腕もさることながら，この艦はスラーイン（頑固者）の名に恥じることなく，決して砕け散らずに海へ没し，そしてこの浜辺まで流れ着いた。 「……………。」 いっそ，宇宙の塵になっていたほうが楽だったのかもしれない。 だがそれは，こうして生きているからこそ，言えることだ。死んだ者にはそうやって思考する機会さえ与えられない。 これから，どうなることやら。

《海底探索協会》

《海底探索協会》

ゼクスは周辺を探索…………。

今回はアイテムを見つけることができなかった！

ゼクスは体力を訓練した。
ゼクスは体力を訓練した。
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ゼクスは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
ゼクスは体力を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

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