「本当に申し訳ありませんが、雇用は本日までということで……」 「はて。自分で言うのもなんですが、勤務態度に問題はなかったと思うのですが」 「い、いえ、そういうわけではないんですが……」 「ふむ。理由をお聞きしても？」 「り、理由もなにも……」 　勤務先のオーナーであるお嬢様は、わたくし達の眼前にそびえる廃墟を指差してこう言われました。 「店が物理的に潰れちゃったら、どうしようもないですよう……」 　なるほど。それは盲点でございました。 　申し遅れました。わたくし、クラゲ紳士と申します。 　昔はただの紳士だったように記憶しているのですが、あるとき悪の秘密結社ブラックナンタラーにさらわれ、合成手術の結果このような姿になってしまいました。 　まあ頭部まるごとクラゲになってしまったことで、脳手術も行われずに済んだのですが。 　とはいえ、そのようなものを戦闘員として扱うこともできず、失敗作として捨てられそうになったところを救ってくれたのがオーナーでした。 　命の恩人、というやつですな。 　オーナーはブラックナンタラー総帥の一人娘ですが、家業に反対し己の夢である喫茶店経営を訴え、なんやかんやあって秘密結社併設のカフェを任されることとなったようですね。 　悪の大総帥も人の親、ということなのでしょう。 　まあ、わたくしを雇う、となったときも一悶着起こったのですが、そこは溢れんばかりの紳士力をお見せすることで切り抜けた次第にございます。 　さて、そんなお店がなぜ廃墟へと劇的ビフォーアフターされてしまったのかといえば。 　悪の秘密結社ブラックナンタラーが正義の味方である仮面ナンタラーに潰されてしまったのが原因です。 　どうやら総帥はおちゃめな方だったようで、秘密基地に自爆装置なんてものを仕込んでいたようで。 　その結果、併設されていたカフェもとばっちりを食ったということとなります。 「この先、どうしましょう……」 「総帥方は無事なのですかな」 「地下に潜って再起を図るとか言って行っちゃいました」 「それはそれは。お元気そうでなによりです」 「笑い事じゃありませんよう……」 　吹きすさぶ風に、お嬢様が可愛らしいくしゃみをします。 　考えてみればお嬢様は住居も共に失ってしまったということですな。 　この季節、野ざらしとなるのは女性には厳しいものでしょう。 　わたくしはすでに、気温を感じる機能も失っておりますので問題ないのですが。 「おや」 　そんなとき、一枚のチラシがわたくしの顔めがけて飛んできました。 　それこそが《海底探索協会》の発した、探索者募集のものだったのです。 「とりあえず、野宿は避けられるでしょうか」 　わたくしはお嬢様を連れて、協会の扉をたたきました。 　目指すのは喫茶店の再建。そして——。 「……急がなくては。今月の給料を当てにして、スーツを新調してしまいましたからね」 　スーツ代の請求まで、あと10日。

《海底探索協会》

《海底探索協会》

クラゲ紳士は周辺を探索…………。

今回はアイテムを見つけることができなかった！

クラゲ紳士は護符を購入した。

クラゲ紳士はSSシェルボックス(低)を購入した。

クラゲ紳士はSSシェルボックス(低)を購入した。

クラゲ紳士はTGシェルボックス(低)を購入した。

クラゲ紳士はTGシェルボックス(低)を購入した。

クラゲ紳士は器用を訓練した。
クラゲ紳士は敏捷を訓練した。
クラゲ紳士は体力を訓練した。
クラゲ紳士は器用を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。
クラゲ紳士は敏捷を訓練しようとしたが、EXPが足りなかった。

目的の決定