Seven Seas

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C782 鮟鱇宗教《アンコーヅミ》
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鮟鱇宗教《アンコーヅミ》

唯一神“おアンコウ様”を信仰する、アットホームな教団です。

ここでは使徒モンクロッテが教義を淡々と解説します。


▼教団概要

教団名  : アンコーヅミ

信仰対象 : おアンコウ様

教祖   : グース

経典   : 主たるものは以下2冊
       『アグ・ラーフォ』
       『アンコルモア』

戒律   : 鮟鱇六戒 (※注1)

聖地   : “アンコウ=ルワット”

暦    : 鮟鱇暦 (※注2)



※注1…鮟鱇六戒の内訳

1.汝、おアンコウ様を敬え。朝目覚めた折と夜寝入る折に祈りを捧ぐこと。
2.汝、おアンコウ様の使魚たる鮟鱇を、寵愛すること。
3.汝、海に召された鮟鱇を目にした時には、それを骨まで余さず食すこと。
4.汝、海を離れ陸で暮らしてはならない。(1日に1度は必ず海水に浸かること)
5.汝、食物は海から採ること。(陸で採れた食物は1度海水に浸せば食して良い)
6.汝、飲水は海水を蒸留してつくること。(淡水は一度海水と混ぜてから蒸留すれば飲んでも良い)


※注2…鮟鱇暦

1年は3か月からなり、1か月は18週からなる。
1週は6日であり、すなわち1年は324日からなる。

1月 :鮟鱇月
2月 :蛙之月
3月 :赤靴月

六曜日:
 闇光(アンコウ)日
 海藻(カイソウ)日
 昼夜(チュウヤ)日
 魚鳥(ギョチョウ)日
 人獣(ジンジュウ)日
 鮟息(アンソク)日
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コミュニティメッセージ
ワカメ
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PNo.782 モンクロッテ
からのメッセージ:
Icon ロッテ
「皆様。こんにちは。
 本日ご紹介するのは。
 経典『アグ・ラーフォ』の第二章第三節でございます。」
 



言葉数も少なく、経典を捲った……






▼第二章 第三節

安住の地を奪われたアンコウ達の中の、一匹のアンコウは、おアンコウ様に尋ねた。

どうして人があのように振る舞うのか、お分かりであるのか、と。

おアンコウ様は答えられた。

「かれらの欲望に際限がないからだと考えている。しかし、なぜそうなったのかが分からない。

 原則として私が造り出した生き物の生存本能・生殖本能に歯止めはかからないものだが、

 それ以上に、快楽を求め、不快を忌避する人の欲望には際限がない。

 時としてそれは生存本能を上回るほどだ。人は不快を避けるために自ら命を絶つことがある。

 言葉と器用さを得たかれらに、一体何が起きているのだろうか。

 一体何がかれらをあそこまで駆り立てるのだろうか。」

アンコウは、答えた。

おアンコウ様。自然を壊すかれらの深層心理には、根深い自然への怒り・恨みがあるのだ、と。

おアンコウ様は、息を呑まれた。

そう。人は器用さを活かして身を守れるようになるまで、

その命を自然に弄ばれ、多大な犠牲を払ってきた。

今のかれらの繁栄はその犠牲の上に成り立っている。

今生きているかれらは、厳しい自然環境を生き抜いてきた、生き残りなのだ。

アンコウはこう続けた。

「子孫繁栄。生存本能。もちろん生物として備えるべき欲求はある。

 だがそれ以上に……人は祖先を苦しめてきたものたちへの怒り、憤り、

 そういったものが長い歴史の中で鬱積し、魂の奥底に刻まれている。

 それは表出することはまずないが、しかし、かれらをゆるやかに縛り付けて逃さない鎖となっている。

 それは自然を破壊し尽くし、かれら自身が絶滅するまで続くだろう」

おアンコウ様は、しばらく黙り込んでから、次のように答えられた。

人の魂からそれを取り除きたい。どうしたら良いだろうか。

精霊や、妖精に力を借りるのがよいだろうか。と。

アンコウはその身を横に振り、次のように述べた。

「人は己より力強きものに畏怖することはあれど、理解することは難しい。

 人は己より弱きものを理解することはあれど、それに導かれることを望みはしない。
 
 さすれば人を導くためには、人と同じく人であらねばならない。

 わたしに人の姿に与えて頂ければ、人の魂を、

 自然に対する憤りから解き放ち、共存共栄の道を授けてみせよう。」

おアンコウ様は彼の言葉を信じ、彼をアンコウから人の姿へと変えた。

その者、名をグースとし、

魂はアンコウでありながら、人の身をもって、世界に生まれなおした。


 
 
 
 
Icon ロッテ
「はい。ここまでが第二章の第三節です。。」

Icon ロッテ
「いよいよ登場されましたね。我らが教祖。グースの誕生です。
 このお方は。言うなればアンコウの中のアンコウ。代表者。。
 人に覇権を奪われた世界でありながら。アンコウとしての使命である
 “海の魚と、空の鳥と、家畜と、地のすべての獣と、 
  地のすべての這うものとを治めさせよう”
 というおアンコウ様の御言葉に忠実であった存在。」

Icon ロッテ
「アンコーヅミの開祖であり。人を導くために。
 わざわざ海の中から陸の上へと出てきてくださった方でございます。
 アンコウの身体を捨て去ってまで。わたくし達。人を導こうと。。」

Icon ロッテ
「。。。なんと立派で。。なんと崇高なお方なのでしょう。
 この方がいらっしゃらなければ。わたくしはこの教義と出会うことも無かった。
 おアンコウ様ほどではございませんが。
 わたくしはこのお方にも大変な崇敬の念を抱いております。」

Icon ロッテ
「そしてこの節でグースが述べていたこと。これが非常に重要です。
 ”人は自然に対する怒りを魂の内に宿している”
 。。まったく身に覚えのない話では在りましたが。しかし。
 そう考えれば納得の行くことも多いのもまた事実。」

Icon ロッテ
「人は自然に打ち勝ったことに誇りをもち。
 さらにまだ打ち勝てていない自然についても。打ち勝つために注力を続けている。
 地震災害の予測などが未だ打ち勝てていないそれでしょうか。」

Icon ロッテ
「わたくし自身は。
 アンコーヅミの教義に出会うまでは。自然の恵みに感謝して暮らしてきたつもりでした。
 しかし。理不尽な自然災害で多くの人の命が奪われるたびに。
 強い哀しみを覚えていたのもまた事実です。」

Icon ロッテ
「わたくしが生きてきた時代よりはるか昔から人はその哀しみの中で懸命に生きてきた。
 魂の中に。恨みやつらみが山積しているとしても。
 何らおかしくはないと言えるでしょう。
 そしてその鬱憤を晴らすため。人は自然に対して理不尽な暴力を振るうようになってしまった。。」

Icon ロッテ
「これがアンコーヅミにおける人間性の。負の側面に対する分析です。
 そしてグースはこれを解決するために。
 人々を導くために地上へとあがった。。」

Icon ロッテ
「明日は。続きの。第二章の第四節をご解説いたします。」

 
 
 


>ポット様

Icon ロッテ
「経典の解釈や分析は。
 教義の真の意図を図るためには大切なプロセスですね。。
 もし。ほんとうに筆者が伝えたかったことが汲み取れなかったら。
 せっかくの経典も台無しになってしまいますから。。」


>リック様

Icon ロッテ
「ふふふ。そうです。おアンコウ様はとってもお優しいお方なのです。
 そう。優しすぎるが故に。気づかないこともある。。
 しかしそれは。わたくしとしては。致し方のないことであると考え。
 優しさが招く不幸の責め苦を。おアンコウ様に与えるつもりはございません。」


>シェルファーナ様
Icon ロッテ
「。。。うふふ。そういえば人魚様のお声をまだ聞いておりませんでしたが。
人魚様だけあって。声を出すことは憚られるのでしょうか。
必要でしたら。そうですね。
たとえば筆談などでも。。何かお悩みや。教義へのご質問がございましたら。
どうぞなんなりと。。」

Icon ロッテ
「さて。。本日もこの辺でお開きといたしましょう。
 それでは皆様。ご一緒に。。。 皆様の探索行と信仰の旅に。
 おアンコウ様の祝福のあらんことを。。。」

~祈祷の時間~

PNo.767 ほ※ちきーお・くねりたお
からのメッセージ:
Icon らくがき
「てつをめカアヲクヨ※ユノソヘ?タヲ※リ!」
Icon らくがき
「ニクヨンネノ……テチ、ロ※トてつをめカアトニク……?」
Icon らくがき
「クレノホマフ~メトケラ~ホスホノ※テソフメレンリヘサケフメ!」
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コミュニティメンバー
ワカメ
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