Seven Seas

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C644 學校
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――寂れたあばら家に、男が一人、佇んでいる。

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このコミュニティは、主に江戸時代の牢獄・刑罰・医学の知識について難波馨庵が色々語るコミュです。
内容は明るいものではありません。

参加者の方が各々の出身世界・時代の雑学について語って下さっても構いません。
発言もPC・PL問いませんので御気軽に御越し下さい。

馨庵はキャラクター目線で喋りますが、たまに注として後世の時代の用語や雑学が入る事もあります。

どうぞ御楽しみ頂けましたら幸いです。
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コミュニティメッセージ
ワカメ
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PNo.644 難波 馨庵
からのメッセージ:
Icon 馨庵
「しばらくの間、休止していてすまなかった。今回も危うく(中の人が怪我をしたため)休止になるところだったが、時が解決してくれたな。医者の不養生という言葉が脳裏を過ぎったぞ」
Icon 馨庵
「前回は牢内での死者数について話したな。数字が多くて厄介な回だったと思う」
Icon 馨庵
「……さて、牢内に蔓延った病気についてだが。それには『大日本監獄協会雑誌』が詳しい。(1888年[明治21年]に設立された機関の雑誌)
できる限りだが、読みやすく直してみた。

(前略)囚人の身に及ぶ艱難は如何ばかりか、夏にして臭汗背を浸すも浴するところ無く、シラミ、ノミ、蚊、虻、血を飲むの欲をたくましくし、冬にて寒を防ぐのてだて無く、凍風身えお凍らさんとすること幾ばくぞ(中略)たまたま、病に罹れば浅草若しくは品川の溜めに送られ、病狗に対するがごとき治療を受け(以下略)」
Icon 馨庵
「『牢獄秘録』(成立年・著者共に不明だが、貴重な文献とされる)によれば、次の通りだ。

牢内の病気とは、皆牢疫病なり。これは数年人々をこめ置き候故、自然と人の身の臭気こもりて、此の臭気を鼻に入れ候ゆゑ、皆牢疫病に成るといふ。

牢内に長年にわたってこもった臭気が、牢内の病(牢疫病)の原因だという」
Icon 馨庵
「さて、これだけの臭気だ。だが、人間、臭気だけでは死に至ることはない。
……牢疫病について、『刑罪珍書集Ⅱ』(著者:尾佐竹猛)に解説が書かれている。
引用は長いので割愛させてもらうが、牢疫病とは伝染病の一種であると書かれている。劣悪な環境(不衛生、日照不足、換気の悪さ、粗悪な食事等々)と身体の抵抗力の低下が原因で、少なからぬ囚人が病死するに至った」
Icon 馨庵
「また、囚人たちは「牢瘡(ろうがさ)」にも悩まされた。牢瘡とは、疥癬(かいせん)などの皮膚病をいう。
疥癬はヒゼンダニという小さなダニが皮膚に寄生して起こる皮膚病だ。皮膚に赤いブツブツができて、激しい痒みをともなう。ヒゼンダニは肌や手の接触でうつり、他人の寝具や衣類を用いてうつる場合もある」
Icon 馨庵
「これが、牢の病というものだ。
現代(平成の)医学でいえば、日照不足は気鬱の原因にもなるな。しかも、ただでさえ辛い環境と身の置き所だ。気鬱になった者は多い。
……気鬱と関係するかどうかは不明だが、牢内での自害もあった」
Icon 馨庵
「さて、次は何を話そうな……。江戸時代の医療についてでも話をしようか? 希望や質問は、適宜拾っていくぞ」

PNo.139 風郷 風璃
からのメッセージ:
Icon 空也
「自習でもしてようかと思ったけど……」
Icon 空也
「チキレ中だ。」
Icon 久露
「メタ発言は私の仕事なのにっ!」
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コミュニティメンバー
ワカメ
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