Seven Seas

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C877 ウミネコ亭
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セルリアンに面する浜辺に、1軒のレストランが建っていた。

<ウミネコ亭>と書かれた看板(何故か脳がそう書いてあると理解できる)の下に開かれている店内には、木製の床、椅子、テーブルが置かれている。
「やあやあどうもいらっしゃいませ! お客さん何名様でしょうかね!」
そして元気な太った竜人が店内から出てきながら声をかけてきた。
厨房からは料理の仕込みをする音が聞こえてきている。
「うちの店は異世界提携しているからお金はこの世界の通貨じゃなくてもいいよ! むしろ金とか宝石とかそう言った部類の物の方が換金の手間が省けてありがたい!」
「お金もない? だったらちょっと魔力を頂こう! なぁに一晩ぐっすり寝ればすぐに戻る程度の量さ! 血を抜き取るわけでもない! 異世界の魔力と言うのは中々これが高価な取引素材になるからね!」
何も言ってないのにまくし立ててくる竜人。

店の入口に置かれているメニューには魚料理の他に、豚、鳥、牛、馬、更には鳥馬や竜の肉等の文字も目に入る。サラダの項目にも通常のメニューの他、マンドラゴラだのキラークリーパーだの中々物騒そうな名前があった。
中にはシェフのお任せメニューなどというのもあるが……。
地球の日本と呼ばれるところの通貨で換算すれば1食500~1000円といったところだ。

「こんな店先で立ち話しているのも悪いし、まま、とりあえず座って食べて行ってみないかい?」
竜人の男はそう言って、ふくよかな腹を揺らしながらお辞儀をして店内に向け腕を差し出した。

「ああそうだ、こいつを出すのを忘れていたよ」
そう言って店内から引っ張り出してくるのは手書きの看板。
【今日の半額気まぐれランチ】と書かれている。
その内容は―――

【食用カタツムリとたっぷり野菜を煮込んだシチュー】

食用カタツムリ。地球ではエスカルゴなどが馴染み深いだろうか。
別世界となってもそれは変わらず、中々に美味しい珍味である。もっとも、味や食感等、多少の違いはある物の。もちろん殻は除いております。
今回はそれをシチューの肉の具材にしてみました。ツブ貝にも似たコリコリとした食感が濃厚な匂いのシチューに包まれて堪能できる一品。シチューはクリームとカボチャから選べます。牛乳が生理的にダメな人でも安心。
また、ブロッコリー、ニンジン、ほうれん草などたくさんの野菜がゴロゴロと煮込まれているので栄養バランスもばっちり。
食べられない野菜がある場合は注文時に申し出て下さい。鳥覗いてお出しします。
人間の方でも、見たことが無いという食材はあまりないと思われるので、気になるけどメニューで敬遠していたという人はこの機会にぜひ当店の味を知ってみてはどうでしょうか。
夏なのにシチュー? こまけぇこたぁいいんだよ!
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コミュニティメッセージ
ワカメ
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PNo.877 シャーンラゴーン
からのメッセージ:
Icon シャンラ
「お、今日の半額気まぐれランチは結構普通じゃないかなぁ?」
Icon シャンラ
「え!? 食用カタツムリは普通の食材じゃないのかい!?」

>六陸霞&白雲さん
Icon シャンラ
「ははぁなるほどねぇ。まぁここは一応防犯もそれなりには……しているから大丈夫だよぉ!」
Icon シャンラ
「はいさ! 竜肉の一番希少な部位だねぇ! 少々お待ちを!」

そういって厨房に入って行く店主。十分程度間を置いて、煙を上げる鉄板を持って現れた。
Icon シャンラ
「こちら竜の逆鱗部肉のステーキとなりまーす!」
Icon シャンラ
「竜の逆鱗は知ってるかな? 逆鱗の内側に付いている肉って希少でねー。未熟なハンターとかは弱点でもある逆鱗を狙って切っちゃうから中々手に入らないんだよぉ。」
Icon シャンラ
「竜肉はそれ自体が独特な臭みはあるけど、ご飯が進む肉汁たくさんで柔らかくて美味しいよぉ!」

>フィニスさん
Icon シャンラ
「あらら、まぁお金は大事だからねぇ。またのご機会に!」
Icon シャンラ
「はい、キメラ豚バラの炙り丼だねぇ! 半額セールラストオーダーとなりまーす!」
Icon シャンラ
「そうだねぇ、合算会計の方が楽だね! しかしお客さん、ほんと節約家だねぇ。商売人としては手強いよぉ!」
そう言いながら魔力を吸い取る吸盤付きの瓶を出す店主の顔は、困っている様子はない。楽しんでいる感じだ。

>イグナーツさん
Icon シャンラ
「あー、なるほど。ふんふん、調味料ふんだんの方がいいかなぁ?」
Icon シャンラ
「んじゃ今度はこれ! ムニエルって聞いたことあるかなぁ!?」
厨房に合図をして、出てきたのは深めの皿。塩コショウ、小麦粉をまぶされ揚げられた魚の切り身が乗っている。焼く時に使われたであろうバターとマヨネーズが滴り、切り身の下に軽く油たまりを作っている。

>リヴィさん
Icon わんこウェイトレス
「かしこまりました。ではまた水が必要になりましたらお呼びください。」
去って行くウェイトレス。先程の言葉を反芻しながら食事の様子を横目にチラリとみる店主。
Icon シャンラ
「……」
Icon シャンラ
「(野菜で水分補給するハムスターみたいだねぇ……)」

PNo.178 ネリー・イクタ
からのメッセージ:
Icon ネリー
「うんっ!
わたしは、狩りをしてくらしてたのっ!」
Icon ネリー
「わたしたち、水棲人は海でくらしてるから、サカナがいちばん食べなれてるケド……
ケモノの肉はあんまりたべたことないんだよね。ときどきすっごいほしくなるの……」
Icon ネリー
「だから、どんぶりもすっごいおいしかったぞーっ!」

PNo.253 クォート・ベルテネ
からのメッセージ:
Icon クォート
「きの写真にもなるし、グルメリポートみたいになっちゃうこともあるし。」
(その後、カメラをしまいながら笑みが強い物になるのを見て)
Icon クォート
「あはは、シャーンラゴーンさんは生粋の商売人だねぇっ。それじゃ、お邪魔しまーすっ。」

(案内されるまま、空いている席につく。ただ、物珍しそうにあたりを見ている)
Icon クォート
「半額おすすめは『食用カタツムリとたっぷり野菜を煮込んだシチュー』かぁ……カタツムリは食べたことがないわけじゃないけど、ちょっと苦手なのよね……。」
Icon クォート
「気分的にややがっつり目に食べたいし、ウシドリのロースハンバーグセットにしておこうかな? けど、ウシドリって鳥? 牛? 異世界の動物、とは思うんだけど……。ま、食べてみれば分かるか。すいませーん!」
(そのままウェイトレスを呼んで半額ではない『ウシドリのロースハンバーグセット』注文をしようとするだろう)

PNo.621 パノ・ボリツ
からのメッセージ:
Icon
oO(カタツムリのシチュー!?
Icon oO(そろそろあったかいのが食べたくなってきたけど……
  そ、想像できるビジュアルが……む、無理……!)

>シャンラさん
Icon パノ
「ス、スピード重視……!
早いってだけでも十分売りになりますって! そこもっとアピールしなくていいんですか!?」

 店主が離れたあとも、パノはスピードを緩めることなくぱくぱくとサラダを食べ続けている。
 ……それでもコカトリス肉の硬さは慣れないようで、肉を噛むときだけ時間がかかってしまっていたが。

Icon パノ
「ふー、おいしかった~!」
Icon パノ
「すみませーん、飲み物のメニューってありますか?」
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コミュニティメンバー
ワカメ
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