C991 乙夜の楼閣
高級ホテル『乙夜の楼閣』。
そこは見渡す限りのサンゴ礁。
美しく雄大な海域に存在する、ただひとつの建造物。
白壁のシャトーは朝は陽の光に、夜は月の光に縁取られ、
澄み切った海の中、本日もお客様をお迎えする。
宿泊客の中に、ひときわ見目麗しき女性の姿。
朝、彼女を迎えにふたつの影が来訪する。
ここはティー・ラウンジの一角。
窓際の、淡く、海に照らされるテーブル。
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艷鋼パーティ専用コミュです。
コミュニティメッセージ
PNo.991 フィーコ
からのメッセージ:
フィーコ
「・・・・・・♥」
フィーコは優雅に紅茶を嗜んでいる。
フィーコ
「世の中には不思議なものがございますのね。
わたくし、これらははじめて拝見しましたわ」
テーブルの上に置かれたスキルストーンをちょんっとつつく。
テリメイン特産品なので、見たこともないのは当然だろう。
ただ、ここの特産であるということも知らないようだ。
PNo.791 モルダバ
からのメッセージ:
窓越しに海を眺めている……少なくとも、そのように見える
鎧が二人の方へゆっくりと振り向くと、意思疎通のスキルストーンを介して鈍重な思念が伝わってくる
始めに 聞いておく
お前達は
どちらも陸の 生物のようだが
あのシュナイダーよりは 潜れるのだろうな
あれでは話に ならない
PNo.1000 ハタラ・クゾウ
からのメッセージ:
ハタラ
「いやぁ! フィーコさんは素晴らしいホテルに泊まってらっしゃいますねぇ!
私までこのような高級コーヒーを頂けるとは!」
ハタラ
「私の泊まってるホテルも、値段以上の素晴らしいホテルなのですけども、
ここのサービスと比較するとどうしても霞んでしまいますねぇ」
ハタラは砂糖をたっぷりと入れたコーヒーを、
「ズズズ……」と僅かに音をたてながらすすっている。
ハタラ
「……さて、無料で高級コーヒーを飲んでいるわけにもいきませんね。
私も少し真面目な話をしましょう。
内容は、海賊から見た今の環境について、というお話です。」
ハタラ
「我々探索者は、このテリメインでは能力に制限を受けています。
その結果、全ての探索者は同レベルの能力になっているのはご存知でしたか?
ここの魔力は"ある一定以上の力を発揮できない"という仕組みなのでしょう。
唯一例外として、スキルストーンによる能力は、その影響を受けていないようです。」
ハタラ
「つまり、スキルストーンの力をより早く引き出せれば、
他の探索者に対して容易に略奪を仕掛けられるということになります。
私もそれを目指すべく努力していますが……
言うは易し、行うは難しですねぇ。
スキルストーンの仕組みはなかなか特殊そうだ。
どうにも一筋縄ではいきそうにありません。」
ハタラ
「まあ、焦ってもしかたありません。
私にできることは、焦らず迅速に、精一杯できることを頑張るだけです。」
ハタラは香りを楽しむように鼻の前でコーヒカップを揺すり、再び「ズズズ……」と僅かに音を立ててコーヒーを飲み始めた。
コミュニティメンバー
PNo.991 フィーコ
PNo.791 モルダバ
PNo.1000 ハタラ・クゾウ