火と水。風と地。光と闇。総じて相性が悪い。
だからこそ、この啀み合いは必然だったのかもしれない。

エラヴィタールとウェイラ。
まるで仲が悪い。これでは私も集中できないが……
割りと二人のやりとりは面白い。

いえ、多分エンブリオとしてのやりとりなのでしょうけど。
これが実現体の争いなら口論が暴力に発展してこの国一つは巨大な焚き火になっていたでしょう。

「ねぇ、ロゼ様。貴方もあんなちんちくりんより私のほうが好みよね？」

その豊満なアレを私に押し付けて耳元で囁く。
隅ではエラヴィタールが少し膨らんだ双房を揉んでいた。
しかし、その質問には少し疑問が宿る。

「……ん？」
「いえいえ。貴方様も年頃の青年。なんなら今宵、私を夜伽の相手にでも……」

クスクスと囁くその艶めかしい色声と反発して、私はどうしようもない感情をどうしようか持て余す。

「……っ」

エラヴィタールがこっちを向かずに笑っている。見えないけど笑っている。

「ウェイラ。一つ、言っておくことがあります」
「私はこう見えても、女性なの。女の子なの」

「……えっ？」
「……えっ？」

「「「「……えっ！？」」」」

ちょっと声が多い気がする。今までは放任主義だったのだけど、一回はわからせないと駄目でしょうか。
あそこで笑っているエラヴィタールとダンタリアンも一緒にね。


ついでに言うと。私は巨乳が嫌いです。あんな脂肪の塊。
どんな男性だって鼻の下を伸ばして。馬鹿みたい。