Eno.333 カミユ＝ナダ　31日目
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開き直ったような態度に、金の目が更に鋭さを増した。

サラミスの言葉が胸に刺さるまるで、自分のことを言われているようで。
遠慮がちで、図々しくできず、自己犠牲的で。そのせいで野垂れ死んだ仲間たち。

そこでようやく、サラミスが今まで置かれていた環境、境遇の酷さを察した。
どんな思いでその仲間を見送ってきたのか。
そこまで考えが回らなかった、自分の浅はかさ。

それを考えて、力なく、サラミスを開放した。

やらなければ、いけないことがあるから。

友人である少年の名を呟く。
自分も、どちらか選ばなければ、どちらも失わなければいけないのだろうか。
もう、最初の頃のように、３人で食事をすることも、話すこともなくなってしまうのだろうか。

外へ出てできた、数少ない友人の表情を真っ直ぐ見つめた。
押し黙ったまま、サラミスが去るのを見送るだろう。