-はじまりのその前に　その4-

”彼女”が消え去り僕はただ一人周囲には何もない広い平原のど真ん中に残されてしまった。
あの出来事は一瞬にして起こったがために、僕には為す術なく呆然と立ち尽くすしかなかったのだ。
僕は”彼女”を助けることができなかった……。
会ったばかりのそれも人間かもわからない”彼女”。”彼女”は死んでしまったのだろうか？
それとも……。”彼女”が人間ではないのだとしたら、もしかしたらどこかで生きている可能性もある。
だから今は”彼女”のことよりも自分の心配をしなければと必死に頭を振った。
とにかく今の状況を整理しようとする。
しかし、この世界での唯一の情報源である肝心な”彼女”が消えてしまったため、結局整理しようにも情報がほとんどないため困ってしまった。
僕は”彼女”から元の世界への帰還方法を知らされてはいない。
いきなり異世界に招かれてその世界の危機をどうにかするために必要だと言われたにも関わらず、肝心な人物は消え僕はこの地に去り取り残されてしまったのだ。
このまま僕は異世界で生きていかなければならないのだろうか。

ふと僕は”彼女”が消える寸前に手渡された謎の結晶のことを思い出し、右手のそれに目をやる。
黒い石に鈍い青い光沢を放つひんやりとした結晶。その結晶を観察しているまた僕の目の前で不可解な出来事が起き始める。
謎の結晶が突然僕の手を離れ宙に浮いたかと思うと青く光り始めた。
「え！？一体何ですか！？」
再び呆然と立ちすくむ僕の前で結晶は光りながら何かに形を変え始める。
最初は丸いはずだったものは徐々に形を変え何かに変化していく。
よく見るとその形は人の形に近くなっていくように見える。

僕はただその様子を静かに見守っていた。
やがて結晶の光が収まり始め、その形が明確になる。
そうそれは小さな少女のような……？
そこで僕は咄嗟に身構えた。その少女のような何かがわずかに動いたから。
精霊や魔物かはわからないがいざというときの為に備える。
すると光が収まったかと思うと結晶だったものは手のひらサイズほどの青い髪に黒い頭巾を纏った怪しく光る謎の少女に変化していた。
さらに僕は警戒をし続けると、宙に浮いたままその青い少女が目を覚ました。
そしてこちらに目を向け、僕と視線が合う。
僕が緊張しながら少女を見つめていると、彼女は一度瞬きをすると大げさに両手をばたつかせながらこちらに笑顔を向けてきた。
そして同時にその小さな口から思いもよらぬ一言が飛び出した。

「じゃじゃじゃーん！呼ばれて飛び出てポエナちゃんだよー！うりゃ？もしかして君がリトルトン・カーヴァイル君〜？」
あまりにも友好的すぎる一声に脱力しかけるが、油断してはならないと思い気をしき締めある疑問を投げかける。
「君は一体何者なんですか！？どうして僕の本名を知っているんですか！？」
きょとんとその少女は不思議そうな表情をすると再び口を開いた。
「あれ？なんで知ってるんだろ？うーんポエナもよくわかんない！でも君がポエナのご主人様！だってことはよくわかるよ！よろしくねご主人様〜！！」

ごっご主人様！？突然ご主人様と呼ばれますます彼女を怪しんだ僕はとにかく彼女について何かしれないか魔法で調べてみようとするが、あることに気がつく。
「あ〜ご主人様！ポエナと契約しないとたぶんすっごい力は使えないと思うよ〜。」
「なっ！？どうしてそれを！？」
僕が気がついたその異変を彼女にすぐさまに言い当てられ僕は動揺する。彼女は一体何者なんだ！？
「うむ。ご主人様がすっごい力が使える異世界から来たすごい人だというのはなぜか知ってるのいるだ〜！
だからその力をこっちでも使いたかったらポエナと契約しないとだめだと思うよ〜！いや〜ポエナちゃんってすごいね〜！」

突然ご主人様や契約と言われて僕は酷く混乱し頭が痛くなってきた。
そして彼女は笑顔でそれを迫ってくる。
本当に僕は一体どうすればいいんだろうか……。

その5に続かないと困る


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-主の命に沿って我いざ参る-

リッテの中で何かが切れかけた！

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-慣れたらいざ平常心-

ガシッ

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-類が類を呼あう混沌の地-

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日本語おかしいのは仕様です。そして空白多くて長い長い。
ポエナがウザすぎ＆ふざけ過ぎでそろそろどうなるのだろうか……。
そして次回お仲間ができて行き当たりばったりの旅にようやく目的が提示されるかも。
やったねぼっち卒業だよ！
ポエナの設定はめんどくさい。
ちなみにカネレはリッテ＆ポエナとの会話が駄目でそれ以外はで可能というのは次回に（おい）