—————————森林。



平原で王国軍の兵士たちと戦い、辛勝した私達は　実力不足を実感した私たちは
援軍で後続が駆けつける恐れもあり、身を隠すのと戦闘の鍛錬を兼ねて森林へと向かった。　　　　




が、




森林に着いた先で出会い頭に、キラーインコを筆頭とした凶悪な野生生物の群れと遭遇してしまった。
キラーインコ達は、平原で戦った兵士よりも遥かに強く 我々の戦線の戦力では全く刃が立たず、撤退を余儀なくされた。






命からがら逃げ切れる事ができた私達は、今すぐにでも戦力を向上させるために
過去の戦闘から最も有利に戦闘を進めていた、戦線のアイドル　はやみちゃんの銃を作り戦力向上を狙おうとした。










—————————キャンプ地。

安全を確保して設営したキャンプ地には　長い、長い沈黙の時が流れていた。

長い沈黙を破ったのは、声からして怒っているゴヴニュであった。



そして、銃を作るために鍛造槌として使われたゴヴニュの下には　水晶で出来た銃が1丁。

びしゃっ！と雷が落ちたような怒号が私に襲いかかる。

ゴヴニュのお叱りはごもっともであり、ただひたすら猛省するしか私にはできないでいた。

呆れた顔でブリギッドが私を皮肉交じりに褒めてくれる。　　かわいい。

石英で作った銃は、ひどく脆く、ラルフさんの鉱石に比べるとどうしても見劣りしてしまう。
だが、この銃にはそれなりの魔力が秘められているようで　石英としての効果は発揮されており
工夫次第では、まだ使える可能性はあるようだ。　　名誉挽回するために頑張らなければ。














はやみちゃんにどう謝ろうかと謝罪文を考えつつ、私は今後の予定を考えてみた。








おそらく、このあたりの森林にはキラーインコなどの獰猛な野生生物がうじゃうじゃしているので、鍛錬には向いていないだろう。

そこでまず、私達の戦線は一度、平原に戻ることにした。　平原へ戻ると、また王国軍の兵士と出くわす危険性が大いにあるが

平原の奥地にはキラーウルフという、とても優秀なエンブリオが生息していると親方から聞いたことがある。












危険性を度外視しても、キラーウルフと契約を結ぶ事には価値があると思うので
次の戦力向上作戦目標はこのエンブリオとの契約を遂行することとした。

眼前の子供から漂う匂いに、不快そうに顔をしかめた。