……一旦我々は平原を後にすることにした。
この先の戦闘準備を進めるためと、砂地に存在するという地下牢の噂を聞いたからだ。

……暑い、すごく暑い。ロングコートなんて着てられない。
だが脱げばもっと体力を取られる。直射日光もまた敵なのだ。

砂漠は昼は暑く、夜は寒い。
足取りは重く環境そのものが生命に過酷である。

いや、だからこそこのような場所を抜けてくるような酔狂は居ないと思うのも自然であり、
また施設を隠すのにももってこいだ。


……というかチラシの裏って内容間違ってるじゃないか！なんだよ、フェアリーって！
どう考えてもピクシーだろピクシー。森林へ行かなくても割とそこら辺にフェアリーは居るだろ！こんちくしょう！

……ダメだ、こんな暑い環境のせいでどうしょうもなく思考がネガティブに逸れる。
少し話でもして気を紛らわすとしよう

こういう時は嫌な予感しかない

……絶対に参考にはならないだろうな。
とはいえかすかな情報でも必要な現状、仕方ないが頼らせてもらう。

http://bit.ly/15We4zP

自分の言葉に首を傾げる。

両手をあげて、敵意ないよー、のポーズ。

と、自分の服装を数度、じっくり見直して──

と言ってたくあんを数切れ差し出し、
受け取った酒瓶から木の器にとくとくとく……そしてくーっと一気に！

手にした杭打ち機をそのまま地面に突き立てる。そうして口元までを覆うネックガードと重厚な籠手を外して、すぐ側の岩に腰かけた。