トシちゃんの日記　5回目

　さぁて、祭りが近付いてきたわよぉ。
　そりゃアタシのテンションも上がっちゃうってなモンよね。
　誰かアタシの水着か浴衣作ってくれる人とかいないかしら……
　悲しいことに、アタシお裁縫とかテンでダメだし。
　出来る事って言ったら、接客か筋トレか勉強中のお料理かの3つだけだもの。
　天は二物を与えずってよく言ったものよね……
　ま、愚痴ってても始まらないわ。

　そう言えば、あの時アタシ達に挑んで来たオトコの娘……
　ライネちゃん、だったっけ？
　何か浮かない顔してたけど……
　初めてだったんで刺激が強すぎたのかしら？
　向こうがそう望んだ時は、もう少しソフトに教えたほうが良いわね。
　断られたら……まぁ、それはそれで仕方ないけど。

　で、パーティだけど……
　何やらワンちゃんが新しい契約相手になるみたい。
　犬料理なんて初めてだけど、中国じゃ食べてるって噂だから料理しても構わないわよね？
　誰が食べてくれるかは判らないけど……

発見されてビクぅっと肩を跳ね上げる。
魔法少女は恐る恐る様子を伺っていたが…。

その事実に、ぐったりと地べたへ突っ伏した。

魔法少女は空ろな瞳のまま去っていこうとした。
——が、ふと立ち止まり。振り返る。

その直後に降りかかった熱い投げキッスに直撃し、硬直したのだった——

筋トレの誘いを全力でお断りしつつ、自分でもこんなに大きな声が出せたことに驚く。
いろんな意味で生命の危機を感じた故になせる技だろうか。

と言いながらジリジリと後退し、トシから距離をとろうとしている

そう言って、すうっと息を吸い……