すすんださきでであったのは、おうさまにつかえるへいしでした。

ただし、つよそうなよろいはみにまとっていません。
たまたまみずあびのまっさいちゅうだったようです。

だからあわててしまったのでしょうか。
へいしは猫を見つけると、はなしもきかずにおそいかかってきました。









さちかふこうか、じゅんびがととのっていない、やぶれかぶれのこうげきばかりくりだすへいしをやっつけるのはそうむずかしいことではありませんでした。

気をうしなってしまったへいし。
それを見てすこしかんがえた猫はあたりをキョロキョロと見まわします。
ほどなくもくてきのものは見つかりました。
もくてきのもの——タオルを見つけた猫は、それをそっとへいしのからだにかけておきました。

ああしておけば、かぜをひかないかもしれません。


なんとなくいいことをした気になった猫は、ごきげんでそのばをあとにしました。













さらにさらにおくへとすすむ猫。
すこしたいくつしてきたようです。
と、あわくひかるなにかが猫の前にあらわれました。
あわいひかりにつつまれて、おぼろげなすがたしか見えませんでしたが、まるでひかるちょうちょのようでした。

いったいなんなのでしょう？
もっとよく見ようとするとそれはすぐに猫のまえからとびさってしまいました。
猫はあわててそれをおいかけます。














ひかるちょうちょをおいかけていた猫でしたが、とちゅうでそのすがたを見うしなってしまいました。
ふとわれにかえると、みぎを見ても木、ひだりを見ても木、木ばかりです。
もとのばしょへかえろうにも、どのほうがくからやってきたのかもさっぱりわかりません。
どうやらもりのなかへとまよいこんでしまったみたいです。


まずはとにかくこのもりをでようと、猫はあるきはじめました。
しかし、いけどもいけどもあいかわらずあたりのけしきは木ばかり。
なかなかでぐちは見えません。


まいごの猫がとほうにくれていると、ちかくからなにかのけはいをかんじました。
——どうやらひとのようです。
猫はうれしくなって、そちらへかけあしでむかいます。


ちかくにいたひと——キャスケットぼうをかぶったおねえさんを見つけた猫はようやくもりをでられるとおおよろこび。
おねえさんにもりのでぐちまでつれていってもらいました。
キャスケットぼうのおねえさん——リンゴおねえさんは、どうやらピクシーとよばれるエンブリオをさがしにきたようです。

ピクシーについてきいてみると、それはなんとなく、猫がおいかけていたひかるちょうちょににている気がしました。

でも、リンゴおねえさんによると、もりはたいへんきけんなばしょ。
きょうぼうないきものがたくさんいるところでもあるようです。
猫がそれらのいきものにであわなかったのは、うんがよかったのかもしれません。

そのため、リンゴおねえさんはたんさくのなかまをあつめていたようです。
もりのみちもおしえてもらってひとあんしんした猫でしたが、こんどはあのひかるちょうちょがはたしてピクシーだったのか気になってきます。
けっきょくリンゴおねえさんのたんけんたいにくわえてもらい、ピクシーさがしをてつだわせてもらうことにしました。













もりのなかをすすむたんけんたい。
たんけんたいのメンバーは、まずはじめにリンゴおねえさん。
おおかみのようなすがたをした、セレナおねえさん。
エルフとよばれるしゅぞくのコスモスおねえさん。
それに猫をくわえたよんめいです。

こんなにおおくのひとたちといっしょにこうどうするのははじめての猫。
たのもしくておもわずこころがはずみます。


と、さきをすすんでいたセレナおねえさんとコスモスおねえさんがたちどまりました。
どうやらなにかがちかづいてくるようです。
いきをころして、ちゅういぶかく見まもる猫。

それはもくてきのピクシーではありませんでした。
ちいさいけれどもとてもつよそうなまじゅうがにひきと、よくわからないきのこのかいぶつ、それに——とてもおそろしいけはいをはなつ、ちいさなとり。

おもわず猫はあとずさり。





ちいさなおとをたてて、じめんにおちていたえだがおれました。
いっぽさがったそのときに猫がふんでしまったようです。

そのおとをききのがさなかったまじゅうたち。
たんけんたいを目ざとく見つけると、いきおいよくおそいかかってきました——！

と書かれたボードをもって、ニコニコとしています。

と書かれたボードを手にもちながら、おねえさんたちのうしろにかくれるようにさがりました。

と書かれたボードをわきにはさみながらはくしゅしました。

と書かれたボードを手にもったままぺこりとあたまをさげました。

妖精さんズに陣形を指示しつつ、刀を構えた。