出会った人——おそらく兵士さん——に、突然襲い掛かられた。

　襲い掛かられた、といえども、『一揆』に参加しているのだからこちらが攻め込んでいる、というのが正しいとは思うのだけど、びっくりした。

　相手は容赦なく攻め立ててくるので、必死に応戦しているとなんとか勝つことができた。

　最後に「ブランチマン様」と言っていたけれど、誰だろう…王様の名前だったかなぁ…。



　それにしても、ヒトと戦うのなんてそれこそ初めてだった。死んでしまうほどの怪我はさせていなかったと思うけど…。

　慣れない　感覚　だった。

　僕はにいちゃんと違って弱いから、手加減するなんてできない。

　その為に相手を…

　考えるのはやめよう。このままだと、前に進めなくなってしまう…。

ふと何者かの視線に気づき、その方向へと目をやる

　　　　　ふふ、っと小さく笑みをこぼす

　　　　　泣きそうな様子を見て、しまった、とすぐにフォローしようと言葉を探す

＞兵士を倒し油断していたのか必要以上に音を立ててしまったようだ…。

＞戦ったキラーウルフはエンブリオだったようだ…