兵士が三人だった。剣が欲しい。



　終わって、気がついたらいつの間にかソルトが消えてた。
　そういえば話があるとか言ってたな、と思い出して手を合わせる。南無。捜しに行かなくともそのうち戻って来るだろうからぼうっとしてたら、ほんの少しで戻って来た。
　三人減って一人増えてた。


　トウカ。いきなりこっちに来てしまったらしい。写真を見せてもらったけど、日本かな。……日本からでも来れるのか。トウカは巻き込まれたみたいだけど。やっぱりどこでも道はあるもんだな。
　ひとまず中断してしまっていた昼を再開する。警戒心の向かう先があるのは、仕方ない事ではあるよな。流石に、色んな法則もあるだろうし。
　迷子。なんだかこっちに来てから良く聞く。俺は違うんだよな、一応選んで来てるから。まあ内情が分からないところで一つ選んだ所で選んだって言葉に即するかっていうと微妙だけど。
　でもここでやる事は変わらないしな。ソルトとクローシェが強かなのは分かってるから良いけど、トウカが多少心配、って所か。用心棒ってのはそのままだし、気をつけとくか。

　故郷の話も少し。やっぱり話に出すと色々喋りたくなるな、ここに着いてからそんなに経ってないけど。
　探し物も早いうちに目星でもつけば良いんだけどな。ネクター、ってやつも違うみたいだし。他に固有のものを探さないと。



　LrafeIr, aCe.
　……ここじゃ通用しないらしい。残念。

　逡巡。フローロに肩を叩かれねば、気付かなかったかもしれない。
　取り繕うように、口元に笑みを浮かべてみせる。

　相手の名乗りに頷きつつ、此方も礼儀として、自己紹介を返す。

　きょとりと、首を傾げる。すぐに納得した風に頷き、返す。

　そう、笑みを返して、逆に問うた。

　沈黙する。眼に入ったものを認識して沈黙する。
　狼は良い。あの粘着質なのも、すでに一度見ている。『そういうものである』と、青年はこの世界を訪れてからの出来事で経験し、学んでいた。——が。

　青年は、ゆったりと笑んだ。

　青年は、人面のそれを、とりあえずは、食物として、認識した。

　潰す方向で行く事になったらしい。

じい、と目の前の其れを見る。
少なくとも自給自足の生活では見た事が無いものだ。

ルドも食材だと認識しているようだし。自分の知識が足りないのだろう。
作って欲しいと振られたと言う事は、食材と言う事だと、認識した。

にこり。笑顔で尋ねた。

視線を外すタイミングを、うっかり逸してしまった。
これはこれで、別の意味で怖いと感じる笑顔だった。

無表情の背後に、雷めいた衝撃が落ちる。
三者三様の笑顔を代わる代わる見ては、数秒の沈黙。

毒された瞬間だった。

　やってみる方向で行く気らしい。

皆を振り返り、問う

そこからはたと、顔をあげて。