〜ここには、この旅で出会った人たちについて記していく〜

—　�1005　ラノエルージュ・カネルベージュ　—

練習試合で戦うことになった少年。
見た目から判断して獣人。たぶん犬系獣人。

なんだかやむにやまれぬ事情があるようで、仕方無しに一揆に参加しているようである。
謎の箱を持っていて手放さない。大切な物なのだろうか。
そのわりには苦々しげに箱を見ているような気もするが。

やたらと、逃げ腰。しかも卑屈。
でもなんだかんだ言いながらやる時はやる。
そんな感じの性格。


—　�1741　トーマス　アンダーソン　—

愛称はトム。覚えやすい。
ラノカネ君(ラノエルージュ・カネルベージュ君)よりは覚えやすい。

手に持つコインが印象的。
コインを投げて進むべき方針を見出すのは結構格好良いと思うのである。
俺も真似してみようかな。

外見から受ける印象はいわゆる『普通の少年』。
何故一揆に参加したのかはまだ聞いていない。

しかし、ラノカノ君とトム君は割りと良いコンビである気がする。
二人がどんな旅路がどんなものになるか興味が湧いた。

今回であった人物は以上。
以下に日記を記す。


—○月×日—

小川を走っている最中にタイガーから聞いたのだが。
どうやら、タイガーは防水対策というのは全くしていないらしい。


そういうことは先に言おう。


おもいっきり、小川に突っ込んでしまったじゃないか。
その際、マーメイドと龍魚を跳ね飛ばしたがいつものことなので気にしない。

そういえば、タイガーがタックルを覚えたらしい。
威力は実体験つきで証明された。

強い(確信)。

本日の夕飯は俺の料理スキルが遺憾なく発揮された雑草サラダ
である。


—同日—

さらに気がついたことがある。
タイガーは軽トラだからサラダとか食べれないぞ！

どうする。
今度はタイガーも食べれる料理を考案すべきか…。
しかし、軽トラって何を食べるんだ。

自分ひとりだけサラダを食うわけにもいかないので、ひとまず本日の夕食は保留だ。


—○月△日—



仕事の依頼は来ない。



—同日—



タイガーとの旅は非常に順調である。
水の中に入ったり、そこらじゅうの木々とかに誤って追突したりする以外はおおむね順調である。

俺は無免許だ。
想定の範囲内といって良い。

だんだん戦闘でのコンビネーションも取れてきた矢先に良いニュースが入ってきた。
なんと俺達との練習試合を受けてくれる方がいるらしい。

どうやら、俺達のドライビングテクを試す良い機会が訪れたようだ。
残念だが相手のお二人にはタックル(150km/h)の錆になってもらおう。

ちなみに練習試合のおふたりは上に記したラノカノ君とトム君である。
ふたりには感謝を。


—　さらに同日　—

練習試合の結果はあとで記すとしよう。

さらに小川を突き進んだ俺達は謎の兵士に遭遇する。
どうやら水浴びをしていたらしい。

俺は友好的な笑顔で挨拶した。

そしたら、襲われた。
なんだかここの世界の人間はどいつもこいつもせっかちであるような気がする。



俺は大剣を背中から引き抜いた。

キキーッ、ドン！！(激突)

威嚇に物怖じすることなくニコニコしている。
そしてどこぞよりか山のようなにんじんを取り出すと、そこから一本取り出して、トートに差し出した。

にんじんを受け取り、トートが食べる。
もぐもぐもぐ　もぐもぐ　ごっくん
よく噛んで、飲み込もうとして、ぶへっと吐き出されたにんじんがどくにんじんの顔に当たるが、
にんじんは変わらずニコニコしている。

トートが口を挟む間もなく、もう一本、口の中に投げ入れる。
もちろんまずいにんじんである。

ぽいぽいと軽トラの荷台ににんじんを投げ入れている。給油穴には優しく差し入れた。