じゅうろくにちめ。

４体の魔物に襲われた私達でしたが、山の上で鍛えられた(?)私達の敵ではありませんでした。
さくさくさんかくな勢いで千切っては投げ千切っては投げの私達の圧倒的勝利ー！
…とはいかないですが、いい感じに奮闘できたと思います。

戦いの途中で、混乱したナナさんが自傷し始めた時は少し焦りましたが。

ちなみに雪女フラウさんの力を取り込んで氷の力を更にパワーアップしました。
もう少し特訓して氷魔術を鍛える必要はありますけど、本来私が持ってる氷の力が戻った気がします。

　＊　＊

戦いを終えて暫く川沿いを歩き、下流の方まで来ました。
この辺りから川の流れも緩やかで、水浴びするには丁度いい感じの場所がいくつもありました。

山の上はひんやりしてて気にしませんでしたが、川を下っていくにつれて段々蒸し暑くなってきました。
それに加えて前の戦いで大分汗を掻いて体中がべっとりします。

山の上では水辺が見当らなかったので体を拭く程度に留めてましたが、流石にそろそろ身を清めたいところです。
私が水浴びできそうな場所を眺めてはうずうずとしながら歩いてると、進行方向先の水辺から人影が見えました。

…このパターンは以前にもあった予感。
目を凝らして見てみると、兵士さん達が気持ち良さそうに水浴びしていました。
こう暑いので水浴びしてるのは少し羨ましい半分、このパターンは危険な気がすると頭の中で警鐘が鳴ってます。

その予想は当たってました。
こちらに気付いた兵士さんはまたもや一方的な事を叫びながら、武器だけ手に取って襲い掛かってきます…褌一丁の姿で。

思わず私は絶句しちゃいます。
傍から見て、いたいけでか弱い女の子３人組に襲い掛かる褌一丁で武器を振り回す変態が数人…うん、間違いなく通報物です。
といって通報しても、目の前の変態こそが国を守る兵士さんなのですからどうしようもありませんが。

…それにしても、自分もよくは分かりませんがあのような変態を見る度に心の奥底から殺意が湧いてきます。
風紀を乱す変態な兵士さんなんていらないですよね？公然猥褻罪ですから私刑にしちゃってもいいですよね？

…昔、こういう変態な兵士さん達に何かされたような気がします。何をされたかは全然覚えていませんが。
只ならぬ殺意を纏った私に、ナナさんとアラヤちゃんが若干引き気味な気がしますが今の私は目に入りません。
鋭利な氷の刃を両手に持って、汚物は消毒Deショーの開幕なのです。