庭に居た猫さんやスライムやっつけて探索して何かないかと探していた。

暫くの間、他に何か目ぼしいものがないか、辺りを探すことにした。
だが、結局見つかったのは最初の美味しくなさそうな草だった。

「やっぱりコレしか見つからなかった！」
あまり見た目のよろしくない草を従者に見せつけた。
「……」
「これ食べられるかなあ…」
『不味そうだけどナ』
首を傾げポプリと草を見て考え込んだ
そして、とある考えに思いついた。
「うー、あ！ねえグノウこれ料理してよ！」
「これを…ですか？」
「もしかしたら美味しいものに変わるかもしれないし」
ふむ、と従者は考え込むようにし、そして頷いた。
「そうですね…では、例えどのような味でも食べて下さいね」
「え」
「好き嫌いはよく有りませんよ」

鼻で笑うような笑みを浮かべられた。
まずい、これはどんなものでも食べなきゃいけないかもしれない
というか食べないといけないだろう。
暫くすると調理が完成したのか、完成品を持ってくる。

「まあ、大した物もなかったのでソテーしてみました」
『ソテーって言い方だけど炒めてただけだったナ』
「味付けはしましたが」
「青臭くて苦そうなにおいする…」
「ほら、ちゃんと食べて下さい」
「…やだ」
『ちゃんと食べないとちびっ子のままだゾ？』
「食べたくないんだもん！」
「…坊ちゃん」
「な、何…」
「食べ物を粗末にしないで下さい」
「だ、だってこれ食べられるの！？」
「坊ちゃんが料理したら食べられるかもと言いだしたんですよ？
なのに何故料理後に食べもせずに文句を言われなきゃならないんですか」
「う…うぅ…」
『栄養はあるかもしれないゾ』
「…ッ」

ぱくっ

お父様とお母様へ
多分僕の好き嫌いは激しくなりそうです。

メープルはポプリをまじまじと見ている。

大きな兎の耳はゆっくりと動いている。

長身の男が、朗らかに貴方に声を掛けた。

尋ねつつ好奇の視線を投げていたが、ハッと我に返って

随分高い位置で首を傾げ、見下ろしている。

そう言いながらポプリの頭をペチッと叩いた。

そう呟くとしばし真面目な顔をして押し黙る。

迦楼羅はグノウに褒めて欲しそうに其方を見ている▼