あれから、お人形君は自分の名前を考えては、ああでもないこうでもないと唸っているみたいだった。事前に、一生使うって納得できる名前じゃないとダメだよって言い含めておいたから、お人形君はいつまでたっても自分の名前を決められないみたいだった。でも、道行く花を見つけてはその名前を自分に当てはめたり、道行く人に、あなたのなまえはなんですか？　って聞いたり、お人形君の自分の名前探しはなんだか楽しそう。
　途中動物に襲われたりしたけれど、わいわいさわぎながら逃げ回ったりして、私たちは順風満帆？　に一揆を続けていたんだ。
　でも、順風満帆ってあんまりよくないかもしれない。
　人間、問題がないならそれはそれで、いらないことを考えてしまうから。

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　雇用保険とその目的条文

　各法律の一条は、俗に目的条文と呼ばれ、その法律の目的を定めています。
　目的条文はその法律の目的をあらかじめ定めることにより、その法律がなんのために、どうやって運用されていくのかを示しているんですね。
　では、その具体例を見てみましょう。

　雇用保険　第一条

　第一条 　雇用保険は、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする。


　雇用保険では、この一条を踏まえ

・労働者が失業した場合
　①生活の安定のために　　→　求職者給付
　②就職のため　　　　　　→　就職促進給付

・職業訓練を受けた場合　　→　教育訓練給付

・雇用の継続が困難な場合　→　雇用継続給付

　条文にあるそれぞれの雇用保険の保険事故として、その給付を行います。
　これに加え三条で、

　第三条 　雇用保険は、第一条の目的を達成するため、失業等給付を行うほか、雇用安定事業及び能力開発事業を行うことができる。

　とされ、極論してしまえば、上記一条とこの三条を細かく規定したものが雇用保険のすべてともいえます。
　余談ですが、法一条にかかる給付を「失業等給付」、三条にかかる事業を「雇用二事業」とよびます。
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聞こえる音色。そちらを見れば…美しい庭園に、一際目立つ派手な服。
街中では異様だろうけれど、この庭園の雰囲気には溶け込んでいるリュートの弾き手。

こんな時、こんな場所だ。誰も彼の歌など真面目に聞いてはいないだろう。
それは涼しげで不快ではない音色。
しかし、それが突然…庭園に兵の姿を見た瞬間に、一変する。

そんな歌をこんな場所で歌えばどうなるかは明白で、兵が集まってしまった。
けれど数名の兵に囲まれた男の表情は楽しげで、まるでここは自分の舞台だとでも言わんばかり。
とは言え、度が過ぎれば当然……危険な雰囲気になるわけで。

空気を読んでか、ひょいと跳躍して兵の肩を乗り越え、逃げてきました。
狙ってか、それとも偶然か。まっすぐ、貴女の方へ。