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いつも通りにぱらりぱらりとカードを操る。
どれもこれもがカードに描かれている紋章に色が無い。

その中にある1枚のカードがいつの間にか色が深緑に変化している。

「あれ、いつの間に……」





ニートせんせい　は　ふういんれい　カカポ　の　
ちから　を　かりられる　ように　なった　！！　▼





「いや、その演出いらんわ」


と、謎のツッコミをした後、無言で色付いたカードを放り投げる。
すると、とんがり帽子を目深にかぶった小人がカードの中から現れる。
ストンと降り立った小人は真直ぐに主を見る。


『めいれいヲ、マスター』

「カカポ……命令とい訳やないんやけど、今まで何か変化はあったか？
　それと、今の調子とかはどーや？」

『……たしカニ、ねテイルときモ、おキテイルときモ、オカシナかんジガスルノォ』

「そっか……」


カカポと呼んだ小人の答えに彼はうーんと悩む。
その様子を眺めていた小人は首を傾げる。


『ソンナしつもんスルナンテ、なにガアッタノジャ？』

「実はさー、異世界にとばされて、ドール以外みんな寝たままなんだよねー」

『……いせかいダカラコソ……わたしタチニトッテハ、いじょうデシカナイノカモシレン』

「やっぱそーなるんか」


この世界にとっては"異常"である封印術・召喚術だからこそ、眠ったままなのだろうか。
帰る手立てもこの封印術・召喚術がしかないのかもしれないのに……とため息をつく。


『スマナイ……マスターノささエナレナクテ……』

「いや、いーんや。また手伝ってもらうことあるから、それまでゆっくりやすんでな」


そう言って、撫でてからカードへ戻し……
再び、ため息。


「こりゃ、長くなりそーだ」

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