ルナリア・ルーチェという人。


こことはまた別の世界、セルフォリーフという世界で一緒に旅をした人の一人。
学校の先生をしていて、とても気品溢れる人…なんだけど、同時にどこか可愛い一面もある。
彼女の見せる微笑は、見ていて自分も気持ちが穏やかになる。


旅をしていて出会いがあれば別れがある。
いつもの事だ、この時だっていつかは訪れると思っていた。
そんな当たり前に判りきっていた事なのに、その時だけは。
…その時だけは、何故だか胸の奥が締め付けられるようで。

寂しい。離れたくない。
思えば、あの人に出会ってからは涙が出た事が多かったような…。

そんな私を、彼女は何時も通り、優しく、柔らかく接してくれた。
その日の夜、彼女は私に贈り物をくれた。

彼女の頭に添えられていた、一輪の花。
それを一つ取り、想いを籠め、お守りとして私にくれた。



『───私が生きる限り、その花は貴女と共に在る。その花と共に在る限り。』
彼女のように優しく光るその花は、いつもルーリの傍に添えられている。
また会えるようにと、心から思いながら。

一見可愛いらしい見た目をした剣士かと思いきや、まさかの魔法剣士である。
すごい人に出会ってしまったなぁ…と、この時の正義は思った。

懐かしい思い出に彼はニコニコと子供らしい笑顔を見せた。

スズメを首をかしげた。

スズメ脳では　抗議がケンカに変換されたらしい。

なにかがちがう。
　

そう言って、彼は木気を帯びた剣……という名の杖を抜いて構えた。

そう言って、彼は木気を帯びた剣……という名の杖を抜いて構えた。