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レイヤ・センドウ

山奥で隠遁していた錬金術師。
ユカラの兄でサクラの師匠。
とある研究のせいで、不治の病におかされており、もうそんなに長くは無い。
病の事を隠してサクラの卒業試験を手伝っていたが、サクラに知られてしまったためサクラがその病を治す事を決意して卒業試験を放棄してしまう。
自分ですら1度しか作れなかった治癒の薬をまだまだ未熟なサクラが作れるとは思ってはいないが、サクラの決意を尊重して見守りつつも、サクラの潜在能力に期待している。

若干、サクラの事は女性として無意識に気にしはじめている。
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「夏や！水や！つまり、水遊びや！」

「はっ？暑さで脳ミソでも沸いた？」

小川を進んでいると、暑さのあまりに頭がやられたのか急に道産子が叫び出し、それを兵庫が罵っている。
と言っても、川の辺りを進んでいるのでそこまで暑くはないはずだのだな。

「折角水辺が近くにあるんやし、気分転換に遊ぶのもありやないかなと、そういうわけなんや！平たく言うと、水着が見たい！兵庫の！」

「着ないわよ！？」

その騒ぎを全員でうんざりしたように見ていたが(特にユカラが凄い目をしているが気にしないでおく）

「まあ、確かにちょっと暑いのは確かですし、少しぐらいなら水で涼んでもいいかもしれませんね。水着云々はともかく。」

ひとまず、騒ぎが続きそうだったのでしょうがないといった感じでセツカがとりなす。

「そうですねぇ…涼むぐらいなら…レイヤ先生、どうしますか？」

ちらっと悩みながらこちらをサクラが見てくる。
どうも、あまりに根を詰めて錬金しまくってるせいか、ウルドに大事！息抜き！と言われたらしいので少し迷っているのだろう。

確かに、俺様に残された時間はそんなに長くないかもしれんがそれでサクラまで倒れられたら目も当てられん。

「ふむ、息抜きに少し涼むぐらいならいいのではないか？なんなら、水着ぐらい作ってやるぞ。ありがたく思え。」


さすがにそれはちょっと・・・と辞退された。



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即興でサクラが作った水着にサクラと兵庫とその辺に居たウルドらも水着に着替え、男は適当に荷物番をしている。

道産子は兵庫の着ているパーカーを脱がした瞬間に空を飛んで行って何処に行ったかは不明だ。

ユカラはセツカと一緒に荷物番をして…ん？

「マグノリアは何処だ？」

「え？さっき、全身スーツみたいなのを着て水に沈んで行きましたけど？」

セツカにそう言われ、きょろきょろと見まわしてみると水面の上からぴょこんっと耳だけ生えている物体が居た。

それがすーーーーーーーっと移動している・・・ある意味シュールだ。


「おい、マグノリア〜。一人であんまり遠くまで行くなよー…多分、聞こえてるよな。耳、水の上にあるし。」

セツカが叫ぶと耳がぴこぴこ動いたので聞こえたのだろう…というか、潜ってる時間長いな。
大丈夫なのかあれは。

「レイヤ先生は水辺に行かないんですか？」

すーーーーっと移動を続けているマグノリアを眺めていると、サクラがこっちへ寄ってきた。
黄色のビキニというらしい水着を纏っているだけのサクラは…こう、何か…

「うむ、まあ水着を着ているわけでもないからな・・・」

「レイヤ先生？ちょっと顔が赤いですけど…熱射病とかですか！？大丈夫ですか！？」

「いや、違う。違うから大丈夫だ。近い。良いから、お前はウルドや兵庫とでも遊んでろ。もしくはあそこの水着着たウサギの着ぐるみでも沈めていろ。」

心配そうにこちらに近づいてくるサクラを制していると、マグノリアの行った方から野太い声ときゃーと二つの声が聞こえて来た。

マグノリアに何か！？と全員で反応してそっちの方へ急いで行くと・・・


半裸の兵士達が
「き・・・、貴様あぁぁ！！兵士の休息を狙うとは卑怯なッ！！」

と水の上から顔を出しているマグノリアに向かって叫んでいる。

とりあえず、さっきの道産子を眺める目（ユカラはさらに壮絶な目で見ているが気にしない）で兵士を眺めつつ、セツカが無言で剣を抜いている。

ちらっと、水着姿で戦おうとしているサクラが目に入り…。
自分が着ていた赤い外套をサクラに着せてやる。

え？っという感じでサクラがこっちを見て来たが、視線は合わさずに。

「…少しはマシだろう。良いから、着ておけ。…では、あの汚物どもをぶちのめすぞ。」

マグノリアに汚らしいものを見せた罪は重いぞと。

ノリでひれ伏した