いつものように、情報を集めるために街に繰り出していたら面白い情報が耳に入ってきた。
「へぇ……そういうの、あるんだねぇ」


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「皆、大変な事がわかったよ！！」
一揆に参加しているメンバーが揃った所で、重大発表とばかりに切り出した。
当然、他のメンバーはポカーンとした顔なんだけれど。
「何がわかったって言うんですか、ご主人？
　新しい推理ゲームの犯人とかですか」
「そうそう、異議あり！！……ってそっちじゃなくてね！？
　ティシア君とカーフェイ君、『ああ、いつもの漫才か』って顔しないで？！」
「え、違うのかい？」
「違うんだよカーフェイ君」
コホンと咳払い。
姿勢を正して、気持ち胸を張り気味に。
「まぁ、僕らの世界の暦でいう来月の終わりくらいなんだけど……ええと、後４週間後くらいかなぁ？
　こっちでは四日後くらいかもしれないけれど。
　夏祭りがあるらしいんだよね。
　夜には屋台とか出るんだけど、昼間に海とかに行って遊ばない？」
ドヤァ！
「……ご主人」
「何かな、ガル君？」
「一揆の方はよろしいんですか？」
「ラルフ君やルリアンナ君も遊びには行くってさ……どうしたの、頭を抱えちゃって」
「……この一揆は本当に大丈夫なのかと心配になってきただけです」
「大丈夫だと思うよ」
「へぇ、なんでそう思ったんだい卍人？」
「簡単な推理だよ、カーフェイ君」
どこかの名探偵を真似するように、持ってもいないパイプを燻らせる。
「僕ら全員に、在庫に限りがあるネクターを配布できる組織なんだよ……この一揆を起こしてるの。
　ええと、全部で２０００人くらいだっけ？
　少なくとも王が独占してる状況でそれだけの在庫を放出できる程度には余裕があるって事だね。
　つまり……ある程度の補給線はもう確保してるって事なのさ」
「ん、それってつまり……？」
「現状維持ってだけなら、問題は少ない勢力だって事。
　そもそも城攻めなんて一日二日で終わるもんじゃないからねー」
ウィンクして、話を〆に向かう。
「意外に色々と考えてたんですね、ご主人」
「ガル君、それについては後でちょっと話し合おう」
どんなイメージもたれてるのか、少しだけ泣きそうだから。

「まぁ、それに……なんて言うか、裏切れないしね」
苦笑しながら、今まで一切発言していなかったティシア君に視線を送る。
「……お祭り、友達、一緒……」
すっごく目をキラキラさせていた子が、そこにいた。


「水着はアレだけど、浴衣とか用意したいよね！！」
多分、僕もキラキラしてると思うけど。

＞ティシアさん

とかいってるが、初日から雑草食ってた男の発言としてはどうだろうか。

上目づかいになるようにややかがんで見つめた

（と思いつつ頭を軽く撫でた

　　　　　　静かにはたきを構え

　　　　　　襟元を正しながら周囲を窺い

*何かを発見して嬉しそうだ*