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わしがラーフィーに出会ったのは、彼の地セルフィリートであった。
わしの本来の目的はもうひとつの大地、アンジニティにいるはずの者を導くはずじゃった。しかし、手違いからか彼の地に降り立ち、初めて出会ったのが上記の彼・・・いや、彼女か？まぁええ。とにかくラーフィーじゃったのじゃ。
最初はからかっていたのじゃが、ラーフィーは真面目な性格じゃてな。わしの言うことを鼻で笑われるかと思いきや、性格通り真面目に聞いて、さらにわしの導き手を探してやるとか言い始めおったのじゃ。
セルフィリートとアンジニティは次元自体が異なるため、相まみえることなどまず無い。しかし、ラーフィーの優しさ・・・というのじゃろうか？それに触れて、わしは彼と共に旅をすることにしたのじゃ。

ラーフィーとの旅はわりかし気楽で、楽しいものでもあった。
ラーフィーは良き話し相手でも有り、良き友のような存在でもあった。
そんな時、世界が終わりを告げた。
わしらはセルフィリートから弾き飛ばされ、ラーフィーのおった世界へと辿り着いたのじゃ。

それからは・・・まぁ、第一日目の日記の通りじゃな。わしはよくやったと思うぞよ。自分の手で王国に終わりを告げたのじゃからな。
しかし、あんなに優しいラーフィーが人を殺すというのは・・・・心痛い場面でもあったわい。しかし、その決意には心も打たれるものじゃ。わしは女として、彼に惚れ始めているのかもしれぬな・・・。

・・・って、ラーフィーにそんなこと言ってはダメじゃぞ？！もしも言ったら噛み付いてやるからの？！


その後、辿り着いた場所はここ、メルンテーゼ。元素の世界じゃそうな。
ラーフィーはこの世界についた途端にセルフィリートで得た力の大半を失ってしもうた。
故に、エンブリオとやらの力をわしが擬似的に吸収し、ある程度の力を提供することにした。持ちつ持たれつってやつじゃ。

ここに来て、ラーフィーは多少変わった。以前のような弱気の態度が息を潜めた代わりに、どこか物哀し気な表情をするようになった。はやり、ラーフィーのいた国での出来事が尾を引いているのじゃろうな。しばらくは優しくせねばなぁ・・・。


あぁ、この世界にきて、ラーフィーは新しい仲間を得たのじゃ。
セルフィリートの時もそうじゃったが、ラーフィーはわりと良い仲間に恵まれるのじゃな。良いことじゃ。

そう言って、慈しむかのように太刀の背を撫でた。

ラーフィーの話を聞くミフネの目は、少し輝いているような気もする…。