現代へと話は戻る。

ルーリたちと一戦を終えて、ミシェルは一言呟く。ヴィーヴルは軽く頷いて
辺りを見回す。彼ら以外にも様々な冒険者がいるが、組んだことは巡り合せだろう。

サクヤ=ティルフォ。一応、系譜図の思い当たる範囲にそういった人間はいない。
もしかしたら、未来の人物なのだろうか。それにしても、サクヤ。とは変わった名前だ。
そういったネーミングセンスのある人間はいない。サーシャ、サキヤ、サシャ、ブラウス。
……最後は違う。芋食ってんじゃねえ。

誤認の可能性もあるが、それ以上に可能性があるのはマイスやキキの娘、子孫である可能性か。
キキが再婚したとは考えにくいが。だとすれば、戦争は終わって平和になって幾星霜が
経過したということになる。

戻っても私は幽霊か無一文か。……ふと、脳裡にこの世界に骨を埋める事が過る。

……かもしれないじゃないか。微粒子レベルで存在する。と思いたい。

ケタケタと、笑って。

妖艶な笑みを浮かべ彼女は微笑む

そう言って、彼は木気を帯びた剣……という名の杖を抜いて構えた。

そう言って、彼は木気を帯びた剣……という名の杖を抜いて構えた。