「アーカイブへのアクセスを認証」

「これよりドキュメントを展開します」

「はじめに」

「このドキュメントは、CHG00-Type.Hatrederの製作者フィリップ博士による手記であり回顧録です。この世界での行動にあたってセルカークＦはドキュメントの閲覧を推奨するものです」

「またこのドキュメントは、フィリップ博士による個人的な思想および思考のもと作製されています」

「それではアーカイブの解凍を開始します」

「ドキュメントの展開準備、完了しました」

「これより先の言葉には、呪術的要素が含まれます」

「ＡＩへの悪影響の可能性を確認」

「……」

「問題はありません」

「ドキュメントプログラムを正常起動します」

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「現在のパラメータを表示します」








「ＡＩ【ADAMALICE】正常に作動しています」

兵器を駆使して戦うアエレアの姿が焼き付いていたのだろう、身を休めている時間にイリスは近づいてきて、そんな話を振ってきた。

傍らに腰を下ろして、アエレアを見上げながら問う。

フライデー１２からは、イリスの穏やかな心臓の鼓動が伝わっている。

//突撃メッセ、失礼します。

//よろしければ、お相手して下さいな。

少し離れた場所から、興味ありげにそちらの方を見ている。

歩み寄って、声をかけてみる

アエレアの前に少年が現れた。風貌はどこからみても黒魔術師のようだ。

彼は声を発しないアエレアの体をしげしげと眺め、胡散臭いオーブや魔力に反応する金属の鎖などを次々と取り出すと、それらを元に魔力の流れや術を解析しようと試みているようだ。

少年は喋らず動かないアエレアを人形か何かと勘違いし、持って帰ろうとしているようだ。アエレアは言葉を発してその行動を止めても良いし、少年のなすがままに彼の研究室へ運び込まれても、またそれ以外の行動をしても良い。