一緒に行く事になった女の子は二人。おひとり、人間ではないって言ってました。

天使モドキ？のモモちゃん、呼び方はすももちゃん。おねぇさんっぽい振る舞いですが、
なんだかちょっぴりお友達とも違うようなきょりかん。
　もう一人はニシザワコトミちゃん、呼び方はことみー。こちらはなんだか違うところ？から来たみたい。
男の子みたいな喋り方をする、なんだか不思議な子です。自然に一揆に入り込めるあたり随分あぐれっしぶ？
でも、どうやらぴおより二人とも年下みたい。べつにしっかりしなきゃ、とは思わないけど。みんなすごいね！


星屑の小川で、マーメイドたちと戯れた後のお話。
いっつもふらふらとしているピオだったが、今回ばかりはちょっと事情が違うらしい。
パーティを組んだ二人から少々遅れ気味、この程度ならいつもの事でしたが。

　ちょうし、わるい。

　そりゃそうです。満足な食事も取れず、
まともな寝床すら確保出来ていないのに戦闘で体を動かしてますから。
ゆらゆらと引き寄せられるように川辺にかくんと膝をつき、水面に映る自分の顔を見ました。

　もっと近くで見ようとして。体重を前にかければそのまま重心を持っていかれて。

　──どぶん。

　……どうやら服を着たまま川に落っこちたようです。そこはピオの足が立つ程度の

それほど水深の深い場所ではありませんでした。しかし勢い良く飛び込んだ訳でもなく、
どこかしらに体をぶつけて痛めたりはしなかったみたい。
大きく深い呼吸を繰り返し、体を落ち着けます。なんだか、目が覚めたみたい。
　調子、良くなった。まだ、だいじょうぶ。

　その声を聞いてすっ飛んできたすももちゃんから別に構いませんがと前置いたお小言をくらい、

ことみーには心配されました。聞けば随分探してくれていたようで、まぁ当然でありますか。とほほ。

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……お金。ないです
……頼るあて。ないです
……お仕事。さがせばあるかも
……住む場所。最優先でさがすです
……体調。すみかをみつけて、ととのえましょう
……目的。だいじょうぶ、覚えてる。
……なんだか、あんまりふらふらしなくなった？　良く分からない

あなたのことを抱え起こし、ぽんぽんと服や膝に付いた砂を払います。

リュックの中からハチミツの壺を取り出し、

保存食のビスケットにハチミツをたっぷりつけて、あなたの前に差し出しました。

自身の耳を指差して、ピコピコと動かす。

どうやらお祭りの仮装ではないようです。

名乗るとともに手を差し出して握手を求める。なかなかになれなれしいというか人懐っこい性格のようです。

とくに気分を害した様子もなく、龍は少女を見返した。
街の往来を見つめられる場所。
手には杯があり、今日も一人で酒を飲んでいる。

少女は変わらずこちらを見つめているようだ。

龍にとって、酒の杯を傾けている時の見知らぬ人との会話は肴のようなものである。
相手が喧しい人間でない場合であれば、さして邪険にする理由もない。

何かを飲み込むように酒を飲み干した。

龍は聞き返した。まだ、彼女が一揆参加者だと気づいている様子はない。

キュピィーン★

※1【Ｐファクター】姫因子と呼ばれる。姫が発するオーラを発露する遺伝子含有率が一定の域を超えたもの。
この値が高いほど、姫としての素質があると言って良い。とあるゲームでは「わがままポイント」とも呼ばれたり呼ばれなかったり。
−民迷書房『はじめての姫』より抜粋−

※2【チェリオ】姫のあるとこに姫あり。その格言に基づき、組織化された桜姫を表す俗語。似非姫。
桜を表す「Cherry tree」が語源であろうと言われている。ようするに、本物の姫を集めるための疑似餌である。
−民迷書房『裸姫戦記』より抜粋−

キョロキョロとあたりを見回したあと、やたら目が泳ぎだす

うつむいて真っ赤になっていく

大きく一度頷いたあと、ぎこちない笑顔でそちらを見て