……いや、調理しないで食べれる『草』って限りがあると思うんだけど。どうなんだろう。
　野菜と思えばって事なのか……でも野菜……野菜と『草』は違うだろ……。

　未知に触れた気分。ソルトに草を食べるかと聞かれるとは思わなかった。それでクローシェが草は食べてから判断する派だと聞いてびっくり。毒草とかに当たらないのか……避けられるんなら、まあ、良いんだろうけど。強いなぁ……俺避けるのだけで生きてたからなぁ……。
　なんだろう、しみじみする。

　料理談義。一応食べられるものを作る程度はできるけど、他の人に作ってもらえるっていうのは嬉しいよな。美味しい。
　……光って動くスパゲッティは、流石にちょっと嫌だけどな……というか食べたのか、何でそんな命懸け……。
　見たらちょっと、トラウマになりそうな予感すら、あるんだけど。光るはどうにかなっても動くは駄目だろ……！

　まるで、何かの台詞をそのまま読み上げたみたいな口調だった。

　対面して問われれば、ほんの僅かに笑みを深めて。

　くるりと、棍を回す。軽く、まるで準備運動のようにして。

　楽しめそうだと、そう言わんばかりの好奇を浮かばせた。

笑顔のまま、少年は、

緩く、片手をひらひらと振った。

右目で、『それ』を視る。
それは、呪い。右目のもの、同質、いや、それ以上の、『塊』。
————まるで、この世の、全ての悪意。

どさり、少年の身体もまた、地に臥した。