今日は雲ひとつない青空。私、あっぷらはアルくんやおねえちゃんと一緒に広庭に来ている。
……これがピクニックならよかったんだけど、残念ながら今は一揆の真っ最中なんだよねえ。
あーあ、なんにもない日にここに来て、みんなで遊べたら最高だったんだけどなあ。
まあアルくんはやる気まんまんだし、おねえちゃんも元気いっぱいに走り回ってて楽しそうだからいいんだけど。
……はぁ〜、それにしても、二人とも本当にかわいいなあ……。エヘヘヘ、エヘヘヘヘヘ……。

……おっと、いけないいけない。にやけてないでちゃんとおねえちゃんを見張ってないと。
あの子、目を離したらすぐにいなくなっちゃうんだから。元気なのはいいんだけど……。うーん、私が抱っこしといた方がいいのかな？

勇者とその連れ添いの少女を、少し離れたところから眺めている人影がある。
どうやらそれはあっぷらと同じくらいの年頃の少女であるらしい。
・・・こちらに存在がバレていることに気が付いたらしい少女は、
やがてゆっくりと歩み寄ってくる。

少女は少し屈んで、勇者を見つめている。
ぷにぷにとしたその身体に、ひどく興味があるようだ。
ひょっとすると、このぷにぷにに触れてみたいのかもしれない。