第一話　続　：突貫！ネイキッドブレイブ第三部隊

そして、ガイ殿はランガ殿に連絡を取る。ランガ殿が作っておいた通信機で。
ランガ殿はガイ殿の弟で、ガイ殿と違い知識と魔力が豊富な人物である。
普段は医者としてあちこちを駆け回っているので、忙しいのだがな。
「おーい、ランガー、起きてるかー」
「はいはい、いますよ兄さん」
「結構無茶な頼みなんだけどなー。５人以上が乗れて、銃を積める車って、お前一晩で用意できそう？」
「いけますよに兄さん」
「そっかー、いけるかー。いやーなかなか難しいよなーって思ってたんだけど…」
と、まあ無理だろうと言う感覚で話していたガイ殿は、これまた漫画であれば頭に！のマークが出そうな顔で反応する。
「いけんのお前！？いけんの！？なんなのランガお前、これ物語だったらメアリー・スーも甚だしいぞ！？」
「ええまあ、後使い道もエスパーしておきましたので、ぶつかっても大丈夫なよう対衝撃緩和魔法をかけておきます。１年くらいはこれで大丈夫でしょう」
「いけちまうのかよー。つかなんだよそのエスパーっぷり…ぶっちゃけできなかったらシシカにとりあうつもりだったんだけど、出来ちゃうなら頼むわー」
「ま、兄さんのためならば」
「あーうん、それさっさと彼女作って、てか嫁貰ってその子にいってくれよ」
「兄さんこそ、そろそろ嫁もらうべきじゃないんですか、まったくもう」
「家はランガの子が継げばいいだろー」
「いやいや兄さんの子が継ぐべきですよ何を言ってるんですか」
この先はたわいもない兄弟の話しなので、省略するとしよう。


「と、言うわけで持ってきましたよ兄さん」
私と、他４人が乗れるほどの大きさの車、いわゆるミニバンというものだろうか。ランガ殿はその車に乗って、出発の日の朝に持ってきてくれた。
「おう、おつかれ、ほんっとおつかれ…」
ガイ殿はマジでやっちゃったよこいつと言いたげな顔で、ランガ殿を見ていたな。
「うっおー、なんすかこれ、すっげーっす！！なんかこういかにもアウトドアーって感じの車っすね！！」
「これ、のっていいの？」
「お、シートもふかふかで、これはゆっくりねれそうなんだな」
「ふっ、魔王の馬車にしては少々趣が足りぬが、腰を据えるにはすばらしきもののようだな」
私の部隊の隊員達も喜んでいるようで、用意してもらった甲斐があったというものだ。

「それではガイ殿、ランガ殿、行って参る！」

「きっちりせいかはあげてくるんだなー」

「ふっ、メルンテーゼの王座など、我が座る一座席に過ぎぬ。そのような地位に固執するものなど捻じ伏せてやるぞ」

「いってきまーす」

「この依頼無事にこなして、また俺っちは一つ上の男になるっす！！」

そうして、私たちは出かける事にしたのだ。

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おまけ１（ガイとランガのその後ちょっとだけ）
「ふいー。あいつら、無事に帰ってくるといいな」
「あ、兄さん、これ請求書」
「へ？」
「材料費がただなわけないでしょう？後、僕の技術費も込みで」
「うっわー、マジか！！え、これ俺またもやし飯の流れ？」
「ギルド長も大変ですね」
「……せやなー……」


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おまけ２（僕らが艦これ船だったら）

——不意に声をかけられ、金髪の少女と犬耳の少女は振り向いた。

犬耳の少女は人懐っこそうにあなたを見ている。
対して、金髪の少女は、やや怪訝そうにあなたを見ていた。

シロはぺこりとお辞儀した。背の大きな荷物が揺れる。

…どうやら、錬金術で生み出した魔法道具の商売をしているようだ。

　　　

　　　　羽織ったローブのフードを深く被り、大鎌を手にし対峙する。
　　　　　　うっすら、彼女の周りを薄い霧が漂っている様に見える。