仲間集めに意気込むゴヴニュを背にし、私は辺りを見回す。
やはり、あのラルフさんに認められただけあって　皆、とても頼もしい出で立ちをした者達ばかりだ。








両手に銃を構えていて、頭に羊のような角が生えている可愛らしい女の子。


とても幼い容姿ながらも、礼儀が正しく　なにより自分の背よりも大きい銃を担ぐ女の子。


彼女曰く、農業用であるとても大きな器具を装備する猫耳の女の子。






...何故か女の子ばかりが目に行くが　おそらく偶然であろう。











そして、そんな思考すら霞む　とんでもない存在。

大根のとてつもないインパクトに驚愕していると
先ほどの少女達3人が大根を見つけらしく、大根に話しかけていた。
どうやらあの大根をリーダーとし、大根+少女3人で小隊を組んでいるらしい。
大根のクセにハーレムとはけしからん。







そんな大根を見ていると　何故か空腹感に苛まれたため
広場の屋台スペースへ向かおうとした。















が、　次の瞬間

『がおー』

頭の中で電流が走った感覚に襲われる。
とてもとても可愛らしい人形が私の前に立っていたのだ

ゴヴニュに指摘され気が付く。　自分でも気が付かないうちに身震いしていたのだ。
なんなのだこの胸が昂ぶる感情は　　一体私はどうしたというのだ。





というか一体なんなのだこの人形は！！！　愛らしすぎる！！！！





そして私は、ふと思いつく。

なんて天才的発想なのだろう。　こうすれば私はいつでもこの子を持ち歩けるではないか。

この子をどんな手を使ってでも手元に置くために、次々と私の口から適当な言葉が吐き出された。
我ながらとんでもなくゲス野郎だと思う。

もうゴヴニュの話しなんか頭に入らない。　私はこの子をどうにかしてでも手に入れることで精一杯であった。











その後なんやかんやあって、私はこの可愛らしいお人形「流動はやみ」ちゃんを拉致小隊に勧誘することに成功した。













































実はその後、不思議な雰囲気の男性と出会い、いつの間にかに小隊へ勧誘していたのだが
その時の記憶が全く抜けている。　　おそらく私がはやみちゃんとの出会いで記憶が吹っ飛んでいるのかもしれない。






















—————————広場の端。


なにせ2000人が集まる広場だ。　　広場の端にも一揆隊へ志願した人々が同じく仲間を集っていた。

ラルフさん曰く、小隊は4人前後が好ましいというので　私も最後の1人の仲間を探していた。

早速私の物欲センサー（?）が作動しはじめ

見つけた瞬間ティン！と来た。　もうこの子しか居ないだろう。

何故か疲弊している相棒を片目に　私のセンサーがビンビンに反応しているメイド服の少女へ話しかけた。

さりげなくゴヴニュがフォローを入れてくれる　さすが我が相棒。なんだかんだでわかってる。






















彼女の声はとても美しく　　私の心の奥のナニガシかがまた疼きだし...ではなく

なんとか理性を保ちつつ　クールビューティーを装って彼女を口説き始める。

















...神はここにいたのか。　　　これが本物の"メイドさん"だ。　　生で見た　すごい。

もう止まらない。

無意識の内に私は彼女を鍛冶で鍛えた自慢の腕力でねじ伏せたのだ！！　

と全く自重をしようとしない、私ではない私が精神内で暴れはじめようとした瞬間

【ガッ】

鈍い痛みが私の脳天を襲った。

どうやら、唯一の良心　ゴヴニュが私の脳天をカチ割ってくれたようだ。
おかげさまで幾分か冷静になってきたような...

ごもっともである

頭が、クラクラする。





　

この状況になりながらもゴヴニュは必死に彼女を説得してくれている...今日この日ほど、この相棒の存在に頼もしく思い、感謝したことはないだろう...

えっ！？　　マジで！？

ほ、本当に！？　私、襲いかけたのに　仲間になってくれるって！？　　なんで？！　私大勝利なの！？