…ん？

気のせいか？何か向こうに、見覚えのある姿が…あるような…。

…行ってみるか。

はっはっはー！楽勝ッスね！大したことなかったッス！

いや君、戦ってないだろう。何故そんなに威張るんだ。

何言ってんスか！アンタの手柄は俺の手柄、俺の手柄は俺の手柄ッス！

…最低の発想だな。

いやいや、事実ッスよ。"インパクト"も"アジリティ"も、俺がいないと使えない技ッスからね。
アンタが勝てたのは俺がいたからッス！俺がいないとアンタはなんにもできねッス。
即ち！アンタは一生俺に逆らえないッス！！

…ほう。では君は解雇だ。短い間だったが…ご苦労様。

ちょ、アンタ人の話聞いてたッスか！？

聞いていたとも。君の話も、この世界の話も。
この世界では、人々は"エンブリオ"の力を借りながら生きている。
そして君もその"エンブリオ"の一員だ。…そうだね？

その通りッス。だからアンタは俺がいないと何も

君以外にも、エンブリオはいるんだろう？…そう、そこのちっこいヤツみたいに。

…ふうむ、なかなか愛らしいではないか。君、俺と一緒に来ないかい？

ククッ…！決まりだね。

じゃ、そういうことで。

ああもう五月蝿いな。仲間を待たせているんだ、用事は簡潔に済ませてくれ。

そんな汚い物を見るような目で見ないで欲しいッス！

ていうかアンタ、俺のこと、本当に覚えてねッスか！？
ラジャという名前に聞き覚えは！？

………。

…はあ。仕方がないな。

？

何をボサッとしている？とっとといくぞ、ラジャとやら。

…！お、おう！

「やれやれ、おっさんの次はネコときたか・・・何とも歯応えの無ぇ相手だぜ」
(しかし、たまに妙に相棒の髪が短く見えんな・・・目の錯覚か？)

ケット・シー…か。なんとも愛らしい姿だが、油断して負けないようにしないとねぇ。

ほぉー？ここじゃ薬草探しが仕事か？

に、しても2000たァ御大層な数字だなw

まぁ手伝える事がありゃぁ手ェ貸すぜ・・・気楽に言ってくんな、相棒ｗ

しかし割と雰囲気変わったな、眼帯も取っちまったようだし

まぁ・・・細けぇことァ別にいいか。俺も人の事は大して言えねぇし、なぁw

あら、どうしたの？旅は道連れってやつよ、あたしでできることなら喜んで！

あっキミもアンテセラの端末？みたいなのを持ってるのね！
やっぱり他の世界じゃメジャーなキカイなのかしら？

探しもの？？ふうん・・・あたしはこの世界の人間じゃないけど、
その赤い花って、さっきのルリアンナってコがくれたこのネクターってやつじゃない？

「やんのかコラ！？」

見た目は愛らしくとも、容赦はしないよ…？ククッ！

にゃー？

にゃー？

「クソが調子クレてっと・・・ミンチにすんぞ！？」

おや、あっけないねぇ。

まだ先があるか。ならば進んでいこう。

「んー、とりあえずゴミじゃなさそうか・・・な」

おや、これは？俺の仕事に直接関係はなさそうだが、拾っておくか…。

「なーんかいるぜ？相棒、注意しときな」

…？誰かいるようだが…。

ふふ、来たか馬鹿どもめ・・・

「このダボが、半殺しどころか全殺しにしてやるァ！」

俺たちに挑むのか？よろしい。ならば全力でお相手してさしあげよう…ククッ！