*SIDE*レイヤ

さて、セルフォリーフからこの一揆世界へ俺様の病気・・・まあ、純粋には病気ではないのだが、めんどくさいので病気にしておく・・・を治す素材を探しに来た俺様達だが、まず最初の難関にぶち当たった。

・・・そういえば、ユカラに俺様があと1年持つか持たないかという話をまだしてなかったなということだ。

どうやって伝えるか・・・もうサクラ経由で最近ユカラと仲が良い（俺様視点）ウルド（EN・100）にも伝わっているので、ウルドがぽろっと口を滑らせてユカラに伝わるのも時間の問題だ。

それよりは、きっちり伝えた方が良いような気がする。

「と、いうわけで伝えて来てくれ。」

「なんで俺なんですか、そこで。自分の口からではないんですか」

そんなわけで、部屋に呼んでおいたセツカに概要を伝えてくるよう説明したら口ごたえしてきた。
えいい、セツカの癖に生意気な。

「俺様から直接伝えたらショックでユカラが寝込みかねん。それなら、ワンテンポ置いてユカラも懐いている貴様に伝えて貰った方が良いと思っただけだ。」

「確かに、ユカラがレイヤ先生がもうすぐいなくなるとか知ったら後追い死とか考えかねないですけど・・・まあ、今はマグノリアもいるしそこまでは行かなくても、ショックで部屋から出て来なくなるぐらいにはなりそうですね。」

マグノリアはまだ出会ってすぐなので、ショックを受けたといってもびっくりしてウサギになるぐらいだろう。
だが、ユカラは最近は大分マシになったと言っても俺様への依存度は相変わらず高い。

しかも、ユカラを治すために俺様が自分の為に作った薬を使ったなどと知った日にはそのままショック死する可能性もあである。
いや、さすがにそこは説明しないが。

「でも、それならそれこそレイヤ先生が自分の口で直接伝えた方がいいですよ・・・それに、確実にいなくなるわけではないでしょ？その為にサクラさんがわざわざ卒業試験を放棄までしたわけですし。」

そう。
サクラは俺様を治すために自分の卒業試験である兵庫と道産子を日本へ返すというミッションを放棄した（これ自体はウルドが引き継ぐらしいが正直どうでもいい）

しかし、サクラの今の実力では俺様の今までの知識が絶対に間にあわないと告げていた。

だが・・・

「そうだな・・・あの錬金術馬鹿なら、俺様を治す薬ぐらい作ってしまうかもな。」

「・・・その台詞はレイヤ先生にだけは言われたくないと思いますよ？」

それでも、俺様はサクラに賭けたのだ。
サクラの可能性に。
なら、ユカラにそれをちゃんと説明すればきっと大丈夫だろう。

一度は落ち込むかもしれないが、きっとユカラもサクラを信じて立ち直るはずだ。

ならば、早い方がいいなウルドが口を滑らせてしまうまえに、とユカラに俺様の事を伝えに行くのであった。
一人だとユカラがショックで倒れた時、運ぶのが困るのでついでにそのままセツカを連れて。