〜　日曜チキレ劇場　〜
【　けっこんしてよ！ギュス子さん　】

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☆登場人物紹介☆

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【　第２話　『妖怪だって、恋がしたい！』　】




扉を開けたら、そこには別世界が広がっていました。


ここは、冥土喫茶 『有楽飯庵』（うらめしあん）。いわゆる何処にでもある普通の喫茶店です。

店内の雰囲気はちょっとハイカラというか古めかしいというか、ちょっとシックな喫茶店。
店に合わせて、ホール接客スタッフは和装にエプロンを組み合わせた和洋折衷のメイド服。

自家焙煎の珈琲と、店長特製のオムライスが美味しいと評判のお店です。

スタッフは主に接客を担当しているこちらメイドさん２人。ニックネームギュス子さんと猫ちゃん。
あとは普段は奥に引っ込んでいる厨房兼オーナーの通称テンチョーさんの３人体制です。

はい。大事なことなので２話目も言いました。
…じゃなくて、ここで話が終わってしまったので今日は続きを説明しないといけないわけなのですよ。

こほん。何処にでもありそうなちょっと古風な喫茶店。しかし、この喫茶店にはちょっとした秘密があったのです。

すみませんクイズ番組じゃないです。こんなことやってると字数がいくらあっても足りないので進めます。

実はこの喫茶店の従業員は、みな　『　妖怪　』　だったのです！！

お二人とも妖怪だからそりゃあ当然のことだって思うでしょうけど、一応ここのお客さんは普通の人間さんも多いのですよ。
説明しておかないとダメでしょう。というか、お二人の自己紹介もこの場でやっておきたいんですよ。今後の為に。

このお店はいわゆる妖怪が経営する喫茶店です。

妖怪が喫茶店経営？？？と思われる方も多いかもしれませんが、妖怪って実は普通に世界のいたるところにいるものなのです。
ただ存在の『位置』がちょっとだけ、普通の人間には感知できない辺りにいることが多くて、気付きにくいというだけで。

普通に生きて、普通に死んで、普通に繁殖したりしているちょっと霊的な生命体、それが妖怪です。

はいギュス子さん落ちつきましょう。今日はちゃんと自己紹介まで終わらさないとダメなんですからね。
えっとでは、ギュス子さんの説明から行きましょう。

ギュス子さん、本名、皿屋敷 柚子子（さらやしき ゆずこ）。年齢はひみつ。

人間の皆さんに分かりやすく一言でいってしまいますと、有名な怪談「播州皿屋敷（もしくは番町皿屋敷）」に登場する、
皿をいちま〜い、にま〜い、と数えて割る幽霊として語られる妖怪です。

えっ？？

……ええと、頂いていた資料に一部誤りがあったようです。
ギュス子さんは、有名な怪談「播州皿屋敷（もしくは番町皿屋敷）」に登場する幽霊の、妹にあたる妖怪です。

お姉さんについてはこれ以上ここでは触れない方が良いような気がしてきたので割愛します。

なんだか妖怪って言っても、生活感がありまくって逆に違和感バリバリなんですが。
妖怪ってことで、何か特技や特徴とかないんですか？

ほら、悪い妖怪と戦ったりとか、トラブル解決したりとか。極楽に逝かせてあげるわよ的なのは…？

こんな自己紹介で本当に良かったのでしょうか。

一応フォローの為に説明しておきますと、妖怪は物質よりも少し高次元の霊質存在であるので、
よくあるお化け情報にあるような透明化や、物質透過という状態に変化することが可能な存在であります。

ですが、それでも『実体』を持つ存在なので、普通に触れることも出来ますし物理現象に干渉もします。
壁抜けや透明化はどちらかというと、妖怪それぞれの特技や特性に属するものであるので、
得意な妖怪もいれば、まったく出来ない妖怪もいるということですね。

見た感じ、ギュス子さんはそういうのは得意そうではなさそうですが…。まあマメ知識として覚えて頂ければと。


さて、続いて猫ちゃんの自己紹介に移りますが…

えっ、あっ、えっと、ありがとうございます。

ネコマタの妖怪、猫ちゃんでした。

なんか前回以上にぐだぐだな自己紹介になってしまったわけですが、そろそろ字数的にも収集つかなくなってきてるので
最後に一言ずつ今後の抱負みたいなことをお願いしたいと思います。

こんな２人のカワイイ（？）メイドさんがあなたを出迎えてくれる、冥土喫茶 『有楽飯庵』（うらめしあん）は
今日も元気にオープンしております。一揆に疲れた現代人の皆さん。一時の安らぎを得たいあなた。

ぜひ、一度ご来店くださいませ。

あなたの知らなかった新しい世界が、扉の先に待っているはずです。



……たぶん。






つづく。


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