ひとが。おおい。あまりにも人が多すぎて目の前がグルグルしてきた。

おでこに手を当てて、とりあえず一呼吸。それほど暑いわけでも無い良い陽気なのだが、
今まで経験した事の無い『大勢の人が放つ熱気』がピオを蝕みます。
これからなんだか試験っぽい事があるみたいなのだが、そんなこと言ってられないような状態でした。
「こちらですよ」
　誰かが案内する声、とりあえず流れに従ってふらふらと進み、案の定足がもつれて転ぶ。

　何も無いところで転んで身を丸くした無様な格好。そう痛くはなさそうだが顔は泣きそうでした。

「大丈夫ッスか？」
「お怪我はありませんか？」
　見かねた誰かが手を差し伸べる。誰ともなく差し伸べられたその手を頼りにピオはどうにか起き上がります。
てしてしとスカートを払って頭を下げ。

　優しい人達にお礼を言って再度列を成す人々に混じりました。自然、助けてくれた人達は近くに居ます。

そんな事でなんだか元気が出ました、現金なものです。

　試験を終えて、言い渡されたのは『一人でも良いけど、四人くらいでグループを組むと良い』という非情な言葉でした。

一人でなんとか出来る自信もありませんし、勇気だってたいした持ち合わせはありません。
はっきり言えば自分の住む所すら見つけていないようなこんな状態で一揆というのはなかなかに難しいでしょう。
自分の体を抱いて小さくなっていると、
「お怪我は、ありませんか？」
　救いの天使がどこからか現れたのです。

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　幸いパーティを組んでくれる優しい人達が見つかりました。外に出て、彼女らからちょっと離れて。

　そう、一人決意を新たにするピオが居ました。まだまだ、一揆は始まったばかりなのです。

目的を達するまで、後戻りする事は無い。

付近を散歩していた子供が、何か気になるモノでも見つけたのか、ふと立ち止まってあなたの居る方向を見つめる。

と、少し心配していると・・・

彼はぱたぱたと近づいて声をかける

彼はあなたに対して頭とか打ってない？と身を案じているようだ

痛ましい、というよりは呆れたような溜息一つ。
あなたが声（と溜息）の方を見れば、快活な印象の少女が一人。
気の強そうな眼があなたを見ているが、身長はあなたとそう大きくは違わないので迫力とか圧迫感は皆無であった。

サラッと言ってのける。
あまり気遣いとかはできないタイプらしい。

人の多く集まる城前で、貴方を見つめる長身の女性型アンドロイドの姿が見える。

無表情で貴方を見つめ続ける姿は少し不気味である。
なんとなく、羨ましそうな目を向けているようにも見えるが……。