〜ここには、この旅で出会った人たちについて記していく〜

�1432　5速ギア型ライドキャリアー

旅の途中で出会った軽トラ。迷子の俺をIKKI参加者が集まる城まで乗っけてくれたナイスガイ。
しかし良く話しを聞いたら、この軽トラも道は分かっていなかったらしい。どういうことだ。

愛称はトラ吉だが、本人はギャリィと呼んで欲しいらしい。
俺はタイガーと呼んでいる。

なりゆきで一緒に旅をすることになったが、そもそもなんでタイガーがIKKIに参加するのかは全然わかっていない。旅の目的も良くわからない。今度聞いてみよう。

軽トラなのになぜか小銃を搭載している。言葉に訛りあり。
白のメタリックなボディがカッコイイ。


前回出会った人物は以上。
以下に日記。










〜ただの日記〜

—○月×日—

王城にたどり着くとふたりの人物に出迎えられる。
隻眼の大男、碧眼の女性。ふたりはラルフ、ルリアンナと名乗った。

ここでどうやら、一揆に参加できるかどうかの腕試しが行われるらしい。
所謂試験という奴だ。

ネクターだのエンブリオだの謎の単語がでてきたが、詳しい説明は全くされなかった。ここの世界の住人は知ってて当然の常識なのかもしれない。

わからないことは人に聞く。あとでタイガーに聞くことにしよう。

しかし、俺とタイガーは一緒にここに着いたはずなのに、俺の順番が1023番でタイガーの順番が1432番だった。何故だ。タイガーの車番が『も-1432』のせいなのか。










—同日—


俺の番がまわってきた。
さすがのラルフも1000人の相手をしてきたせいか疲れが見える。

この一揆の参加者は2000人を超えるという話だ。
その2000人の参加者をひとりで相手するというのだから、ラルフとかいう男、たいしたものだ。

単純にひとりの相手をするのに3分かかるとして、2000人相手にすれば

3×2000=6000分

つまり100時間。ざっと4日間である。ラルフかわいそう。

しかし、同情ばかりもしてられない。

こちらはこの世界での戦闘は初心者なのだ。
手加減していたら、奴のタックルでぺしゃんこにされてしまうだろう。
一揆参加のためにはなんとしても勝たなければならない。


俺は右手に剣を構える。

さて—







—さらに同日—









無事に試験に合格した。
ネクターももらった。

失礼。少々取り乱した。


どうやらお金はもらえないらしい。






無一文変わらず。
ひもじいのでもらったネクターでも食べることにした。








—○月△日—

王城出発。

タイガーと共に庭を爆走する。


かくして一揆の旅が始まったわけだが、この旅路、どうやら一筋縄ではいかないようだ。
旅には当然困難がつきまとう。今回俺はいきなり三つの困難に出くわしてしまった。



まず第一の困難として立ちはだかるのは、魔王城の場所がわからない事である。旅が始まってから迷子であることはどうやら変わってない。当初とかわらずタイガーと適当な道を行くことに決めた。



第二の困難。お金が無い。
相変わらず何でもない屋に仕事の依頼は来ない。いちおうタイガーの荷台に『何でもない屋　〜依頼のあるかたは「も-1432」まで〜』とかいた看板をくくりつけてあるのだが。

いつものことなので別段気にはならないが、お金が無いのはまずいことだ。何しろ食事が取れなければ、宿も止まれず、欲しいアイテムがあっても買えやしない。早急に依頼、求む。



第三の困難は食事である。腹が減っては戦はできぬ。つまり一揆もできぬ。


しかし、この問題は何とかなりそうではあった。
鴨がねぎ背負ってやってきた。
この言葉はこういうときにつかうのだろう。

爆走中の俺達襲ってきた魔物。奴の名前はマッスルポテト。

夕飯はポテトに決定である。