・・・旅を続けるにあたって必要となる技術。

そう、武器やら料理やらを作る「生産行動」というヤツだ。
ボクはどうもモノづくりが苦手らしい。装備品は一緒に旅してる人に頼りっきりだ。

余談だが、モノ作りなどとは縁遠そうな・・・平たく言えば頭があまりよろしくなさそうなヤツがボクの銃などを作っているのだが・・・ この銃大丈夫なのか・・・

さて、話はもどるが。

・・・これではいけないな。
戦闘では役に立ってる自信があるが、旅の進路を立てるのも、生産行動もできないんじゃ貢献してるとは言い難い。
そこで、まだ誰も習得していない「付加技術」についてこっそり勉強し始めた。
まぁ、勉強し始めて思うが・・・これは手先の器用さよりも頭の良さが重要だということがわかった。

・・・どうやら、ボクの役割はこれみたいだな。

『ぱしんっ！！』
どこからもってきたのだろう？という疑問すら感じさせる暇も与えずハリセンで
叩く。『ぱしんっ！！』
叩く。『ぱしんっ！！』
叩く。『ぱしんっ！！』

くだらない漫才のようなやり取りも気にせず敵は襲い掛かってきた。

どこからともなくナイフを取り出すと、勢いよく腕に突き立てる。どくどく、と赤い血が地面に滴り落ち、徐々にシアの足元に赤い水たまりを作る。

・・・そう言い放つと、アストは勢いよく銃を引き抜き両手で相手の頭に狙いをつけた。

私はスキップで次の場所へと向かうことにした。ミノロスの足取りが重いことも気にせずに。

シアを包んでいた異様な空気が消え、元の無表情な少女へ戻る。

キョロキョロと周囲を見渡し、仲間の無事を確認する。
ミノロスの足取りが重い事に気がついたが、あれくらいなら問題ないだろうと判断し、仲間についてふらふらと歩き出した。