一人の少年が、小さな袋をひっくり返しました。
地面に落ちたのは、硬貨が２枚。
社会勉強にと家から放り出されて、幾週か。
まさか実家からの仕送りがないとは思ってもいなかったのです。
このままでは食べるものも買えません。
働けばいいものの、少年の頭にはその選択肢は無く。
そんな中、少年は新たな王への一揆、つまり反乱の噂を耳にしました。

『反乱』

心地よい言葉ではありません。
ですが。

もともとネクターの独占には嫌な思いを抱いていましたが、それよりも。
自分がこうも苦労しているというのに、という八つ当たりにも似た衝動が少年を動かしました。
俺も参加しよう。そう決意します。

腹が減っていは戦はできぬ。
少年は残り僅かな硬貨を食料へ変えようと歩き始めました。