「ま、待ってよ！本当に行くの？」

『行きたいって言ったのはキミでしょ？それとも今さら怖くなったの？』

「で、でも…大人が危ないから近づいちゃいけないって…。
それに、僕、魔物が出て来たらみんなのように戦えないし…。」

『だーいじょーぶだって！あたしがちゃちゃっと片付けちゃうからさ！
お姉さんに任せときなさい！』

「でも…。」

『もう、じれったいんだから〜…。』

『男の子なら、もっとしゃきっとしなさい！シオン！』

ガルの紫の瞳がほんの少しだけ関心めいた感情を宿すも、
それをまるで覆い隠す戦意——殺気とも呼べる、鋭い気配が発せられる。

妙に張り切っちゃってる(当社比)。この男の自信はどこからくるのか。

通称はガルで通ってると付け加えられる。