【ニンジャな日々その1】

某所にあるプレハブ小屋。
今日もここでニンジャ達が厳しい修行に明け暮れていた！

蛆丸「む。先ほどから、何をやっておるのじゃ、胡蝶丸よ。新作のエロゲか？」

胡蝶丸「お頭よ。それがしがこの時期に何をやっておるかなど、見て判らぬか？無論のこと、今期のアニメをちぇっくしておるのだ」

蛆丸「相変わらず熱心な奴よの。して、注目株はどれじゃな？」

胡蝶丸「そうよな。春に比べてそれがしの食指が動くものは少ない感は否めぬな」

蛆丸「ほほう、それは残念じゃな」

胡蝶丸「そればかりは如何ともしがたいものよ。ゆーざぁとしては、円盤を買い求めるに値する作品であることを切に願うだけ。そうであろうが」

蛆丸「おう。それこそ、忍の心意気というものよ。努々忘れるでないぞ？」

胡蝶丸「言われずとも。まぁ、今期あえて注目するとするなら…」

（がららっ…！）

源五郎丸「わしは京アニのＦｒｅｅ！かの」

蛆丸「おおう、源五郎丸。急に現れおったな」

源五郎丸「京アニに外れなし。亡き師の教えよ」

胡蝶丸「くくっ、笑止。いくら京アニとはいえ、萌えの介在せぬ作品など、それがしが鑑賞するに値せぬ」

源五郎丸「小童が、言わせておけば。それに、Ｆｒｅｅ！は水泳を題材にしておるのだぞ？水じゃぞ？」

蛆丸「源五郎丸よ。その水とか海とか川に対し、異様に固執するのはよせ。いつかそれがお主の百年目となろうぞ」

源五郎丸「いくら兄者の言葉とはいえ、それは聞けぬな。水に生き、水に死するはわしのが宿命よ」

胡蝶丸「なら独りで水と戯れよ。じゃが、彼女が出来た時に着せる為と称し、スク水を通販で購入するのは些か的外れではないかな？お里が知れよう」

源五郎丸「！！！お、おのれ、わしの趣味を愚弄するか！それにお里など、皆同じではないか！」

蛆丸「やめい！セーラー服もバニースーツもスク水も、コスに貴賎なし。神田のメイド喫茶で交わした約定、もはや忘れたわけではあるまい」

胡蝶丸「すまぬ、お頭。それがしの口が過ぎたわ」

蛆丸「わかれば良い。我ら死して屍拾う者なし。己の道は真っ直ぐに歩め。それが忍道であろう」

胡蝶丸・源五郎丸「「はっ！」」

蛆丸「しかし、こう見てみるとグリザイアは今期ではないのじゃな。（クリック、クリック…）」

胡蝶丸「エロゲ原作は抜け目なくちぇっくしておるな、お頭。しかしながら、グリザイアは先日アニメ化が本決まりしただけじゃ。夏公開ではない」

源五郎丸「兄者よ。それにエロゲ原作で大成した作品など皆無。期待するだけ野暮というものよ」

蛆丸「確かに、そうじゃが…。ＫＡＮＯＮとか良い出来ではないか。東映版ではない方の」

胡蝶丸・源五郎丸「「京アニは別物じゃ」」

蛆丸「二人して結託しおって。では、魔法少女リリカル☆なのははどうじゃ。少なくとも劇場化もされたではないか」

源五郎丸「じゃが、兄者よ。あれの原点がエロゲであることを知る者など少ないぞ」

胡蝶丸「左様。とらハ３のスタッス悪乗り宣伝がまさかの現実のものとなったのが、ファンディスクであるリリカルおもちゃ箱。さらにそのキャラクターを流用したのがかのアニメという複雑な経緯があるからの」

源五郎丸「おそらく、とらハ３がＯＶＡ化された際、それを担当したのがシャフトであるところを見ると、繋がりは古いのであろうがな…。（思案顔）」

蛆丸「まぁ、アニメとエロゲは古き盟友のようなもの。南蛮において虚淵はエロゲライターよりもアニメシナリオライターとしての顔が有名らしいからの。まどかキャラデザのうめてんてぇとて、昔エロゲ原画も手がけておったと知る者も少ないものよ」

胡蝶丸「生きていく上でいらぬ知識を語らせたら、お頭の右に出る者はおらぬな。流石じゃ」

蛆丸「しかし、シャフトと言えば、ニセコイも手がけると聞くが、果たしてどこまでやるのであろうな」

胡蝶丸「そこよ。２クール程度を適当なオサレ演出でそれとなく流してお茶を濁すなどやられてみよ。かの信頼は失墜いたすぞ？」

源五郎丸「まぁ、シャフトは円盤になってからが勝負とどこぞで囁かれるくらいじゃし。じゃが、わしは実のところシャフトのことが嫌いではない」

蛆丸「拙者も実は同じ腹よ」

胡蝶丸「それがしも、ポーラたんさえ出してくれたら気炎は吐かぬぞ？」

と、そこへ。

どたどたどたっ！

蟷螂丸「頭目っ！」

蛆丸「どうした、慌ておって。何ぞ出来したか？」

蟷螂丸「己のりっちゃんの行方が今朝からようとして知れぬのだ！！」

蛆丸「…お、おう、その件か」

胡蝶丸「蟷螂の。貴様のりっちゃんは先ほど目出度くやふーおーくしょんにて四千文で落札されたわ」

蟷螂丸「なにっ！お主、あれがマックスファクトリー製のりっちゃんと知っての所業か！」

胡蝶丸「ふん。お家再興の宿願、その資金を蓄える為、貴様のりっちゃんは既に輸送済みよ。無防備に陳列しておいた己が迂闊を恨むのだな」

蟷螂丸「お、お主…死ぬかっ！（ちゃきっ）」

蛆丸「まぁ待て。共同すぺぇすに飾って良いのはねんどろいどまで。その鉄の盟約を違えたお主も悪いのだぞ、蟷螂丸」

蟷螂丸「しかし、頭目…」

蛆丸「アルター版のりっちゃんは、まだ無事なのであろう？失った子を嘆くより、生きている嫁を愛でよ。師の言葉であったな？」

蟷螂丸「くっ…。あずにゃんぺろぺろしか脳のない胡蝶丸の野郎に出し抜かれたのは面白くないが、これも己の管理が甘かった故に帰結したもの。あえて、この苦しみをお家再興の糧としようぞ」

源五郎丸「よう言うた、蟷螂丸。しかし、わしの沢ちゃんには手を出すなよ？」

他三人「「「や、そのようなＢＢＡに興味なし」」」

源五郎丸「なに？正気か？沢じゃぞ？水じゃぞ？」

蛆丸「ぶれぬのう」




ニンジャの孤独で妥協なき修行は明日もつづくのであった・・・。




※この日記はフィクションです。実在の人名・団体名・作品名とは何ら関係はございません。
また、会話の内容は、あくまで「個人の感想」です。










（私信）
今回、プロフ絵を描いて下さったあのお方へ感謝を。
それと、会話に手下ーズが必要だったので、目の色をペインターで1ドットづつ塗り替えて使用しています。
必殺技にラフ画も使用させていただきました。
ご確認頂ければ幸いです。
（アイコンも須らく使用させていただきました。レアセリフのみ出現なアイコンもあったり…）

魔法少女風の衣装に身を包んだボーイッシュな何者かが、じっと様子を眺めている。

その魔法少女は、意を決した表情で走り寄って来た。

ハスキーボイスな魔法少女がにこやかににじり寄って来る——

黒猫が蛆丸氏の目の前を横切った。
無論、[黒猫が前を横切ると不幸が起こる]なんてーのは単なる迷信であり、気にしない人は全く気にしない。
だがしかし、これからラルフとの戦いを行おうとしている——もとい一揆参加資格を試される試験戦闘を控えてる者の前を、態々横切らんでもと…

通り過ぎたと思った猫が振り向いてもう一声。どことなく笑ってる(？)風な声色で鳴いた。