エンブリオというものはおおよそこんな役割があるらしい。
１、言語の翻訳、情報の伝達・変換・通信
２、身体能力・免疫系・神経系の補助
３、戦いの最中に使う魔法のような特殊技術(スキル)の使用
etc.etc.


　この世界にきてすぐ、風土病のためかひどい高熱を出し倒れたあと、
介抱してくれた現地人がエンブリオとの契約を結んでくれたのだった。
目をさました後で、契約をしなければ死ぬところだったと、そう伝えられた。
こうやって異世界の人と会話ができるのもエンブリオの補助によるものだそうだ。

「・・・さて、バカな話は置いといてだ。まずは腕試しだ。
ネクターも多くないが・・・・・何より、無駄な怪我人は減らしたいからな。」

思考と記憶の中から意識を眼前に戻すと、
屈強な（疲れてるように見える）男がその大きな拳を握り、構えるところだった。

赤い髪の女の子が話しかけてきた。
顔の割に物騒なことを言っている。

……などと言いながらも蛙の視線は、貴方が手にしているコインに注がれっぱなしだ！

もし大切な物ならば、貴方は蛙に奪われないように注意すべきかもしれない……。