はて、ここはどこでしょう。

私、確か島で…ギャングの輩と対峙して、それからそれから…

…覚えておりません。

幸い箱は被ったままでしたが、持ち物もどこへいったのやら。

しかしながら、私、動揺しておりません。

この世は分割世界なのだ、と前に偉い人が言っていました。

いろんな世界があって、自分が生活している世界はその一つでしかないと。

ロマンがある話ではないですか。ここではない、どこかがある。

ここも、もしかしたらそうなのかもしれません。

そう考えると、期待で胸を膨らます以外にすることがあるでしょうか？

いいえ、ありませんね。
私、興奮してさっきから箱に穴を開けまくっております。

そうと決まれば探検です。ここはどんな場所なのか。私はどうしてここにいるのか、調べなければなりません。

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しばらく歩いて、私は気が付きました。

さっきから、何か周りにまとわりついているものがいる。

こう、神話でいうと、天使というやつでしょうか。

それが、ちらっちらっと視界に入ってくるわけですよ。
うっとうしいったらありゃしない。
なんなんでしょうか。お迎えは少し早すぎやしませんか。
それとも、私の神々しさによって集まってしまったのでしょうか。

そんな訳ないのは私が一番よくわかってございます。

鬱陶しく思いながら歩いていると、赤髪の女性が話しかけてきました。

彼女がいうには、さっきからちらっちらっと鬱陶しいのは、えんぶりお、だとか。
そして、私、強引に一揆に参加することになってしまったようです。

しかし、邪悪な王は倒して然るべき。

そう意気込む私に、力試しに屈強な男性を差し出す赤髪のお方。

私、すっかり戦い方なんぞ忘れております。

…負けると、どうなってしまうのでしょうか。

戦々恐々としながら、私、今、戦闘の真っ最中でございます。
ちらっちら、飛び回ってるえんぶりおが、何かしたがっているような…。