※注意、この物語はフィクションであり現実に実在する人名・企業・物質に似たような物が出てきても
対して気にしてはいけません。又、この日記では本編で全く登場しない裏方キャラクターが突然出現します。
見るに堪えないクオリティが保証されているので閲覧は推奨いたしません。何見てんだよ！！


[プロローグ・赤い糸は静かに導く。]


〜王城・大広間〜

「……おイ？、なんデ俺様はこンな所にいる？」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひそひそ……
『あら？一番活動しやすい場所を選んであげたつもりだけども？』　　　　　　　　　ざわ…
「ふっざけんな！聴いてみりゃ完全にクーデターに巻き込まれてんゾ！？」　　　ざわざわ……
「あ、あの……もうちょっと声を小さく……」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おい！衛兵はどうした！つまみ出せ！
「ハッハッハ、ご主人。何事も楽しまなきゃ損になりますぞ？」
「爺さんの言うとおりだと思うぜ兄貴。良いじゃねーか金目の物には困りそうにねぇぜ？」　　くっそ！強いぞコイツ等！
「ばっ……バラすなオイ！」　「す、すいやせん兄貴……」　　　　　　　　　　　　　にっ逃げるつもりだ！追え！
『……何コントやってるのか貴方達……ま、ともかく。生活には不便しないはずだから頑張りなさい？』
「ああ！？つーかお前は何処で何してヤがる？本気で観光しやがってるノか！？」

数秒の沈黙の後。
『まぁ……そんな所かしら？まぁメタ発言すると私達は本編に全く影響の無い、
ただそこに居るという存在だから詳しい事言ってもしょうが無いわ。ま、観光気分で頑張りなさい♪」
「だかラそう言う話ジゃ……いっ痛！？」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　よし、一人やったぞ！！！続け！！
『…………はぁ、いつもの事だけど直ぐに死ぬのはどうなのかしら。……まぁいいわ。爺、頼んだわよ？』
「……御意に。せいぜい稼がせて頂きますよ、ハッハッハ。」
「お、おい兄貴ィィィ！？」「し、止血しないと……」
『(本当に大丈夫かコイツ等……)』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　な！？動けな！？うわあああああ！？

さて、この物語は一人の少女を救う物語。その裏に存在するのは救い、求め、代償？
赤い糸の導く先は幸福か不幸か……。

「さて、数カ月ぶりの出番ね……運命を変えるってのは好きじゃ無いけども……与えられた仕事は熟さなければいけないわね。」

〜王城前〜

ここは戦場の最前線。圧政に業を煮やした農民たちの怒号が飛び交う最前線。
実際に圧政の被害にあった者、配られたビラに影響を受けた者、野次馬根性や冒険者としでの腕試しをしにきた者。
中には歴戦の戦場を渡り歩いた猛者もいるだろう。中には年端のいかぬ子供も武器を掲げ王政に対する不満に声を荒げてる様子である。
そんな人混みから外れた場所に内心穏やかで無い少女が一人、名をシャーベット・アズライト。
あたりを見回して思わず——

愚痴が溢れる。色々と説明は省くが、少女は別に王政に不満を持ってはいないのだ。
いや、興味が無かったと言ったほうが正しいだろうか。
一応少女自信も、自分の村が焼き払われたりはしてる、しているのだが……。

この有り様の少女にとっては、それは物凄くどうでもいい事になる。
平たく言えば飢餓の危機に瀕している。ここ数日、もう何も食べていないのである。
この"一揆"にも食べ物の支給を期待していたのだが——

訳あって人混みがとても苦手な少女にとってこの状況は地獄というより他には無いのである。
さら言えば男性恐怖症のオマケ付き。視線恐怖症はギリギリと言ったレベルである。
ましてや、人混みで無くとも対話が苦手といったタイプだ。
そんな少女にとってはこの状況に耐え難いストレスを感ざるをえないのだが——

過酷な事に少女にはすでに帰る家すらも失っている。風前の灯火とはまさにこの事この有り様。
そもそも、帰る家がアルならこの場に少女は居なかったなぁなんて思考も考えはするのだが——

無駄な事を結局考えても現実は変わらず、いい加減諦め
受付？らしき人物の元へトボトボあるいて行く……その先に待ってる限りなく暗き未来に気づくこと無く。





説明から数十分後、目の前に立つ大男に思わず立ちくらみするシャーベット。
手に持った鎌を足元に落として物陰に隠れ——

ごらんの有様である、加えて周囲の冷たい目線が突き刺さる二重苦。
だが当然、今の少女に羞恥という感情は無く目の前の大男をどう凌ぐかでパニックに陥っている思考を巡らす。

……っが、現状ではコレが限度である。
これには見学者や大男も苦笑いや失笑と言ったリアクションをとってる様子であろう。

だが、そんな微笑ましいとも思える空気も唐突に終わりを告げる。
喚いていた少女が突如と黙り、先ほど足元に落とした鎌を拾い上げる。
形状を少し見回した後、突如大男に向かって放り投げる——

幸い直撃を寸前に避けられたようだが、どうやらそれが試合開始のゴングになったらしく
大男が構えをとり……。

この事態に少女は対応出来ずにやはり硬直してしまう。
大男の振りかぶりをカスリ傷を負いながらなんとか避けて状況を整理しようとするが——

既に賽は投げられた、大男ふ振りかぶりは止まず。少女の気をしらず一方では賭けが始まり、
一方では鋭い目線を効かされ、一方では子供の応援の声がほんのちょっぴり聞こえてくる状況。
まだパニック状態ではあるが流石に後戻りを出来ないと察し——

NEXT...

（そんな少し慌てた呼びかけであなたが振り返ると、そこには一人の青年が驚いたような表情で立っていた。その銀髪緋眼の風貌に当然ながらあなたには見覚えがない。）

（膝立ちになり目線を合わせて話す彼は、そんな風に軽口を叩きながら自分の荷物から何かをあなたに差し出した。小麦を挽いた粉を水などと合わせて練り、発酵させたのち窯で火を通した食物……解りやすく言うならば、パンである。）

（あなたは一体誰なのか、何故見ず知らずの人間に食料を差し出せるのか。
目の前の青年はそんな様々な疑問や段階をすっ飛ばし、どうやらあなたの風貌だけでパンを差し出してきたようだった。）
（知らない人物という点だけでも胡散臭いのに、その甲高い笑い声と軽口が拍車をかける。しかしその赤い瞳には少なくとも邪なものは感じられない。パンもまた何か施されているようには見えない。
そんな彼の提案をあなたは喜んで受けそのパンを受け取ってもいいし、初対面の相手に対する行動として常識から外れていると突っぱねてもいい。）