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![]() | 一揆参戦 1日目! - Diary |
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選択を誤った自分への嘲笑のような虫達のさざめき。 それが、この世界にたどりついた彼女の感覚を最初に刺激したもの。 『いいひと』達に囲まれて育った彼女にとって、これまであまり縁のなかった音色だった。 【天使】 「いたい」 全身が上げる悲鳴を素直に口に出す。 目の前に広がるのは、チューブから出したばかりの赤と何カ月も放置して腐らせた水を混ぜ合わせたような不健康な色合いをした土。口の中でもぞもぞと蠢いていた蟻を吐き出し、顔についた泥を痛む右手で払いのけようとしたが、かえって汚れた面積を増やすだけになってしまった。 這いつくばっていた上体をなんとか起こし、クリスタル・カレランは黒く沈んだ瞳で周囲を見渡す。いや、見渡そうとする。 うっそうと茂る視界の悪い森の中。彼女の周囲の自然だけが不自然にくり抜かれていて、天まで届きそうな樹々が日光を遮っているせいかとても薄暗い。背丈の高い雑草は彼女をこの場に閉じ込める檻。足下に転がる鼠に似た小動物のまだ新しい死骸と、それに群がる機敏な動きの甲虫達に驚いた彼女は慌てて尻餅をつき、黒光りするそれに勝るとも劣らない速さで後ずさりする。 背中と頭の後ろに硬い感触。思いのほか強く打ってしまった。頭を抱え、苦痛で呻きながら振り返る。 彼女をこの世界まで運んだ『船』——専門外の彼女にとっては、これでどうして世界どうしを行き来できるようになるのか、その原理がさっぱりだったが——くじらの姿を模したその巨大な装置は、見る影もなく大破していた。青い鯨の顎から轟々と立ち上がる神話に描かれし龍が吐く紅蓮が如き黒炎が草樹を瞬く間に焼き尽くしていく……なんてことはなく、ただ煙をぷすぷすと燻らせるだけ。いっそ、この森を燃やし尽くしてくれればよかったのに。用済みになった鉄の塊に触れ、彼女は鈍痛が続く頭で柄になく退廃的な想いに浸った。 「……! そうだ、ジャンは!?」 突然に息を呑んだ彼女は、装置に入った小さな亀裂からその華奢な身体を強引に中へと滑り込ませる。スカートが引っ掛かって裂けてしまうが、そんなのは知ったことではない。悪戦苦闘すること数十秒、装置のぐしゃぐしゃした内部からたった一つの大切な積み荷を『救助』することに成功した。 「良かったぁ! 大丈夫、怪我はない?」 これまでになく明るい声で訴えかけながら、くまともうさぎともつかない形をしたぬいぐるみをきつく抱き締めるクリス。顔全体としての表情こそ大きく変わらないものの、口元が泥で汚れていてもはっきりと分かるほどに笑みを浮かべている。 しかし、隈なく観察するうちにその笑顔はすぐに曇ってしまう。衝撃に耐えきれなかったのか、あちこちが破れてしまっていたのだ。 「……街についたら治すからね、ジャン」 ぬいぐるみを愛しげに撫でながら、彼女は自分の口から出た言葉に違和感を覚える。 街についたら。そう、彼女が『船』に乗って到着するポイントは、この世界——メルンテーゼのとある王城のすぐ近くになると出航前は聞かされていた。長い滞在になるかもしれないけど、必要な物資は向こうですべて手に入るという話も聞いていたから、身支度もほとんどせずに出発した。それなのに、今の彼女がいるのは右も左も分からない森の中。 これじゃ、まるで遭難じゃない。 自分の置かれている状況をおぼろげに理解し始めた彼女は、恐怖でがたがたと震え始め、その脳裏ではこれまでの短い人生を切り取ったいくつかの場面が走馬灯のように駆け抜けていた。 最後の場面——孤児院の皆に送り出され、装置に乗りこむ自分。 この世界を構築する小さな分割世界の一つである、魂の世界カリーナ。それが彼女の故郷だった。慣れ親しんだ世界を離れて見知らぬ分割世界に赴き、そこで起こっている問題を解決する。カリーナ以外の分割世界へ行ったことがない訳ではなかったが、これまでの目的はどれも旅行半分だったし、そこがどんな世界かも知っていたし、何より、皆がそばにいてくれた。今回向かう元素の世界メルンテーゼは、カリーナの人々にとってまったくの未知の世界であり、同伴してくれるのはジャンだけ。敬愛する院長をはじめとした、これまでお世話になった人達の強い勧めだったから断るわけにもいかず、恩返しを兼ねてこの依頼を承諾してしまったことを、くじら型の狭い装置の中で激しく後悔するクリス。押しつぶされそうな不安に必死に耐えての出発だった。 装置の内部を優しく照らす証明が消える。全身を塗り潰していく闇。この世のありとあらゆる残酷が彼女を汚していく。助けを呼ぼうと開いた口の中にまで黒は浸食し、内外から彼女という存在が歪み、消える。 ……自らの想像が生み出す悪夢に完全に呑まれてしまう前に、震える脚に無理やりにでも力を込める。 (……ここに座っていても仕方ない) ふらふらと立ち上がろうとする身体が、がくん、と前のめりに崩れた。左脚から伝わる激痛で声にならない叫びを上げる。 青痣が膝のあたりを中心に広がっていた。ひょっとしたら骨折しているかもしれない。体重をかけたことではじめて脚を怪我していたことに気づいた彼女は、膝に手をかざしながら、ただ一言口にする。 「『癒えよ』」 彼女は、ある種の確信を持ってその呪文を唱えたはずだったのだが—— 「……あれ」 ——傷が癒える気配はない。 何度も何度も同じ詠唱を繰り返し、ようやく少女は悟る。 「……この世界じゃ……」 続きを言うのが怖い。言葉にしてしまうことで、それが事実であるとはっきりと認識できてしまう。それでも彼女は声に出さざるを得なかった。 「……私の、まほう、は、つかえない」 絶叫。 正真正銘、自分が無力な存在だと知った途端に押し寄せる絶望が彼女を殺す。 目の前の現実に対する防衛本能として彼女がとった大声という手段は、更なる危機を呼び寄せるという結果に繋がった。 彼女の叫びは、遠くから聞こえる地響きのような音によって遮られる。 近付く恐怖。やがて、目の前の草の檻が左右に分かれる。 扉を開いたのは地獄の看守……獰猛な三つ首の犬だった。 クリスの倍はありそうな巨躯をしならせ、6つの目は少女を舐るように観察する。 凍りついたような沈黙。クリスは息一つできずに絶望と対面している。 ……ひとしきりの監察の結果、化物は目の前の少女を新鮮な食事だと解釈した。 一瞬にして間合いを詰め、涎だらけの鋭利な牙が彼女の首を捉え—— 「『プロテクション』ッ!」 ——しかし、貫くことはなかった。 詠唱と共に現れた魔法の障壁が、化物を弾き返したのだ。金管楽器のように溌剌とした声を聞き、クリスははっと目を開ける。 宙に浮くその影の中で真っ先に目に映るのは、背中から生える光り輝く純白の翼。全身を白いスーツに身を包んでいるが、クリスと同じくらい小柄であり、後姿だけでもしなやかな体躯から女性であると分かる。長い髪は漆のように鮮やかな黒であり、薄暗い森の中でさえその深みは際立っていた。 声の主は振り返ってクリスの手を掴み、強引に引っ張る。 「逃げるよ、捕まって!」 少女を背負い、枝々を掻き分け、天使は空高く飛び上がった—— 「いやー、危ないところだったねあんた! ヤバそうな声が聞こえたから何となく見に行ったら、声のままにヤバそうなシチュに捕まってるなんて……漫画みたい」 しばらく空を駆け、美しい泉の近くにクリスを下ろした後、天使は快活にクリスに声をかけた。 「………………」 クリスは状況がまだ飲み込めず、金魚のようにぱくぱくと口を開け閉めしては何を言えばいいのか掴みかねているようだった。 「そもそもあんたさ、何が楽しくてあんな森の中でじっとしてたのさ……っとと、なーる」 クリスの膝の状態に気づいた天使が、脚を持ち上げる。痛みで顔をしかめるクリス。 「『ヒール』」 まるで単純作業をこなすかのように口から出た呪文により、クリスの膝は癒えていく。 「このくらいの傷なら朝飯前ってとこね。魔法によるものじゃなくて、単にどっかにぶつけたか挟んだかそんな感じのだし——」 「——あなたは」 「ん?」 「あなたは、何者?」 ぶしつけな質問だとは自覚していたが、それ以外の聞き方をクリスは思いつかなかった。返ってきたのは想像とはまったく異なる答えだった。 「ヘイヘイヘイヘイヘイヘイヘイヘイへいへいへいへい、人に何かを聞く時はまず自分が名乗るのが筋ってもんじゃない? っつーか、別にあたしもあんたに恩を売りたくてあんたを助けた訳じゃないんだけどさ、それでも感謝の言葉の一つ二つくらいは欲しいよね、うん! 見た感じここのヤツじゃないけど、あんたどこから来たの? 目的は? やっぱり一揆? 魔力自体は高そうだから多分それでしょ。あんたみたいなガキが戦いに駆りだされるってのも変ではあるけど、でもこれって戦争なのよね! あ、観光ってんなら今すぐ回れ右。今のメルンテーゼの状態はマジでヤバいから。クッソ暇だった私たちエンジェルまであっちこっちで仕事しなきゃなんない異常事——」 「ちょ、ちょっと待って!」 キンキンとした大声でまくし立てられ、慌てて止めるクリス。 「っとと、ごめんごめん。一方的に話しちゃうのはあたしの悪い癖でね」 自覚があるなら治したら。クリスは内心で毒ついた。 「じゃ、順序良く聞いてこっか。あんた何者?」 「私は——」 「へーへーほー、なーる」 分かっているのかいないのか、そんな曖昧な返事を天使は返す。 「それで、あなたは?」 「私はエンジェル。見れば分かるっしょ?」 翼をくいくいと曲げながらアピール。 「あ、言われても分かんないか……ところであんたさ、私と契約してくれない?」 過程を飛ばして結論に入るエンジェル。 「け、契約って?」 「あんたさ、この世界で行われてる一揆に参加しに来たんでしょ? エンブリオと誰とも契約してなかったらこの先きっついよ? まさかその腕につけてるロンググローブだけで戦うつもり? ないわ。で、私も今契約対象を探してるとこだったから、あんたみたいに素質がありそうな子に巡り合えたらそりゃ契約するしかないっしょ!」 話はまるで理解できなかったが、命を助けられた恩はかけがえのないものである。クリスはエンジェルの目を見つめた。 「あなたさまと契約することが、恩返しになるのなら……」 「あ、そういう敬語はいらないよ」 「し、しかし!」クリスは身を乗り出した。「私はあなたさまに命を救われて——」 「だーから、変な風にかしこまられても困るって……もっとカジュアルな関係を望んでんだけどこっちは」 クリスに寄られやや身を引きながら、片手でぐるんぐるんと茶色い物体を回すエンジェル。 「……あれ?」 「ああ、これ?」 回転を止めると、その形が分かる。くまともうさぎとも取れない形のぬいぐるみだった。 我を忘れてエンジェルに飛びかかるクリス。 「ちょ、ちょっと、やめてよ! ジャンが可哀想でしょ!」 「可哀想ってなにさ、ただのぬいぐるみなのに……っておい、押すな——」 もつれ合った2人は、そのまま泉の中へと落ちた。 「だって、あなたがジャンに酷いことしたから……」 「その話はもう良いでしょ……悪かったってこっちが」 エンジェルがばつの悪そうに顔を背ける。 「でもさ、あたしに出会えて良かったじゃん?」 「えっ?」 「だって——」 天使は改めて満面の笑みでクリスに向かい合った。 「これであんたは一人じゃないんだよ」 堪え切れなかったものが溢れだし、クリスはエンジェルの胸の中で堰を切ったように泣き始めた。 「あーあーはいはいよしよし、良い子でちゅねー」 口調こそふざけているが、エンジェルの声は慈愛に満ちていた。しばらくの間、エンジェルはクリスのために胸を貸した 「契約するからには名前で呼べっての。あんたは人間って呼ばれたい訳?」 「でも、まだ私達は互いの名前もしてないし……」 「あれ、そうだっけ?」 「そうだよ……」 「こりゃ一本取られた」 「一本も何も——」 「——————」 夕暮れの元で、泉のほとりで向き直る、一対の人間とエンジェル。 「……よろしくね、ジーン」 「あいよ、クリス!」 硬い、力強い、それでいて優しい握手。 2人の契約の証だった。 |
![]() | Message |
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メッセージは特にありません。 |
![]() | Main Action 1 |
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特にありません。 |
![]() | Battle!! |
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![]() ![]() 攻城戦を開始!
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クリス は以下を装備!
【防具】 赤ずきん( 衣 / 20 / - / - / - ) 【装飾】 ぬいぐるみのジャン( 装飾 / 20 / - / - / - ) |
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![]() ▼クリスの行動!
2 行動の間、クリスはVIT40%強化! 2 行動の間、クリスはMND40%強化! ▼ラルフの行動!
クリスに 149 のダメージ! |
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![]() ▼クリスの行動![VIT+40%:1][MND+40%:1]
Critical Hit!! ラルフに 469 のダメージ! ( クリスのVIT+40%が消滅!MND+40%が消滅! ) ▼ラルフの行動!
クリスに 201 のダメージ! |
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![]() ▼クリスの行動!
Critical Hit!! Critical Hit!! ラルフに 469 のダメージ! ▼ラルフの行動!
クリスに 213 のダメージ! |
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![]() ▼クリスの行動!
ラルフに 377 のダメージ! ▼ラルフの行動!
クリスに 201 のダメージ! |
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![]() ▼クリスの行動!
ラルフに 373 のダメージ! ▼クリスの連続行動!
ラルフに 427 のダメージ! ▼ラルフの行動!
クリスは攻撃を回避!
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![]() ▼クリスの行動!
ラルフに 362 のダメージ!
▼ラルフの行動!
クリスに 221 のダメージ!
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4 CP を獲得! |
![]() | You can advance!! |
ネクターをいくつか預かった。
クリス(428) は ルリアンナ材 を獲得! クリス(428) は ラルフ鉱 を獲得!
そう言って、2人は去っていった。 |
![]() | Main Action 2 |
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![]() 特にありません。
![]() ゴレム と魔法契約しました!(CP-10) [魔Lv.1]ゴレム を成長させました!(Lv.1→2、CP-1) [魔Lv.2]ゴレム を成長させました!(Lv.2→3、CP-2) [魔Lv.3]ゴレム を成長させました!(Lv.3→4、CP-3) [魔Lv.4]ゴレム を成長させました!(Lv.4→5、CP-4) [魔Lv.10]エンジェル を成長させました!(Lv.10→11、CP-10) [魔Lv.11]エンジェル を成長させました!(Lv.11→12、CP-11)
![]() 作製 を鍛錬しようとしましたが、PSが足りませんでした。
![]() アルヴィン(310) からの勧誘に応じ、パーティに加わりました!
![]() 紅色の生命の華が成長し、新たな絆を紡ぐ・・・ CPが 27 増加! |
![]() | Let's Ikki !! |
![]() | Next Battle |
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![]() | Area Message !! |
![]() | Character Data |
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