こんばんは、始まりましたね。
なんというか、こう・・・
PT組むこと考えてないだろ！っていうような
恥ずかしい名前なのは、忘れてください・・・；；



　尊敬する父は魔王だった、敬愛する母は神だった

　溢れんばかりの愛情を注がれた一人息子は
　されどその二人には似ていなかった
　揺れる炎に煌く金糸
　深遠を覗く左目と、楽園を仰ぐ右目
　幼い子供が持つには危険すぎる力は
　天使に守られ静かな眠りへとつこうとしていた・・・


巨大な城を眺める影が二つ。
木々に守られた堅城が誰の城で、
ここがどこなのか、二人はまだ知る由もなし。
木に登り枝に腰掛け、赤髪の男は楽しそうに笑った。
木の幹に寄りかかる黒ずくめの男は眉をひそめている。

そんな二人を後ろから眺めるのは・・・

何を隠そうわたしサキュバス(本当は違いますよ！)は今とても困っています
何故なら

魔王さまが無理やり転移術を使おうとして、
勿論出来るわけがない(魔王さまが弱いだなんて言ってませんよ)ので
わたしとインキ君で止めようとしたところまでは覚えているけど・・・

不幸中の幸いか、結構な高さから落ちたわたし達は
それでも無事着地することができました
途中魔王さまが木に刺さりそうになってたけど
どうやら無事のようです、よかった

そんなことより、さっきから気になるのは
魔王様の髪についている花びらです・・・
落ちる際にくっついたのでしょうが、
普段真っ黒な魔王さまに鮮やかな紅が映えます

わたしの身長では魔王さまの頭に手が届かないので
指で指して場所を教えることにしました
その花びらをとろうと魔王さまが手を伸ばすと
わたし達を黒い影が包み込んだのでした